「候補日を3つ出したのに、返事が来る頃には1つ埋まっていた」「『了解しました』は失礼だと聞いてから、返信のたびに手が止まる」――取引先やお客様との打ち合わせ、面談、商談の日程を、いまメールで決めている方に向けた記事です。
日程調整のメールが何往復もするのは、文面が下手だからではありません。原因は提示した候補日を誰も押さえていないことです。この記事では、依頼・返信・確定・お断りでそのまま使える例文を先に示し、そのあとで往復が増える仕組みと、メールを書かずに決める方法を扱います。
この記事の結論
依頼メールには件名・候補日(時間帯の幅で3つ)・所要時間と形式・返信期限の4つを入れます。返信では幅を1点の日時に確定して返し、決まったら日時・URL・参加者を1通にまとめた確定メールを送ります。それでも往復が続くのは候補日が押さえられていないためで、2回目以降は空き枠のリンクに切り替えるのが早道です。
目次
商談や面接の日程調整をチーム全体で見直したい方は、営業・採用チーム向けリソース集もあわせてご覧ください。
まず使える型:日程調整をお願いするメール
日程調整をお願いするメールに必要な要素は4つです。用件が分かる件名・候補日・所要時間と形式・返信の期限。この4つがそろっていれば、装飾的な前置きは要りません。
件名
【日程調整のお願い】〇〇の件(△△株式会社・山田)
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。
△△株式会社の山田です。
先日ご相談いただいた〇〇の件について、一度お打ち合わせのお時間をいただけますでしょうか。
下記のうち、ご都合のよい時間帯をお知らせください。
・8月6日(水)10:00〜12:00
・8月7日(木)14:00〜17:00
・8月8日(金)終日
所要時間は45分、オンラインを想定しております。会議URLは日程確定後にお送りいたします。
上記でご都合が合わない場合は、〇〇様のご都合を2〜3件お知らせいただけますと幸いです。
お手数をおかけしますが、8月4日(月)までにご返信いただけますと助かります。
効いているのは候補日の出し方です。「8月6日 10:00」のような点ではなく、時間帯の幅で出すと、相手は自分の予定に重ねて選べます。相手が目上で日時を指定しづらい場合は、「8月上旬で、ご都合のよい日時を2〜3件」のように範囲と件数を添えて聞くと、相手の負担が下がります。
返信する側の例文:承諾・別日の提案・お断り
返信は、どの場面でも結論を先に書いて、必要な情報を添えるだけで足ります。
承諾する場合
〇〇様
ご連絡ありがとうございます。△△株式会社の山田です。
それでは、8月7日(木)14:00〜14:45でお願いいたします。
当日は私と、担当の佐藤の2名で伺います。
どうぞよろしくお願いいたします。
要点は、幅で提示された候補を、自分の側で1点に確定して返すことです。「7日の午後で大丈夫です」と返すと、相手がもう一度時刻を決めて送り直すことになり、1往復増えます。
別の日程を提案する場合
〇〇様
ご連絡ありがとうございます。△△株式会社の山田です。
大変恐縮ですが、ご提示いただいた日程はいずれも別件が入っております。
同じ週でしたら、下記の時間帯であれば承ります。
・8月8日(金)13:00〜17:00
・8月12日(火)10:00〜12:00
こちらの都合で恐れ入りますが、ご検討いただけますと幸いです。
往復の数を変えるのは断り方ではなく、代替案を同じメールに入れるかどうかです。
辞退する場合
〇〇様
お打ち合わせのご提案をいただき、ありがとうございます。
恐れ入りますが、現在は社内で〇〇の方針を検討中のため、今回は見送らせてください。
状況が変わりましたら、あらためてご連絡いたします。
理由を細かく書く必要はありません。見送る意思と、次に連絡しうるかどうかの2点が伝われば十分です。
日程が決まったら送る確定メール(社外・社内・受け取った側)
相手から「7日14時でお願いします」と返ってきた時点では、まだ決まりきっていません。相手はカレンダーに入れてよいのか、会議URLはいつ届くのかを知らないからです。確定メールは、決まった事実を1通にまとめ、以後はこのメールだけ見ればよい状態にするための連絡です。入れるのは、日時(終了時刻まで)・形式と場所またはURL・参加者・事前に準備してほしいものの4つです。
社外の相手に確定を伝える
件名
【日程確定】8月7日(木)14:00〜14:45 〇〇の件(△△株式会社・山田)
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。△△株式会社の山田です。
ご調整いただきありがとうございます。下記のとおり確定いたしました。
日時:8月7日(木)14:00〜14:45
形式:オンライン(Google Meet)
URL:(会議URL)
参加者:弊社 山田・佐藤
当日は〇〇の資料を画面共有いたします。事前にご確認いただきたい点があれば、本メールにご返信ください。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
件名を【日程確定】と日時で始めると、相手が当日にメールを探すとき件名だけで見つかります。会議URLは別便にせず、この1通に入れてください。「URLはどのメールだったか」という当日の問い合わせがなくなります。カレンダー招待を送る場合も、同じ内容を本文に書いておくと、招待を開かなくても読めます。
社内・上司に共有する
件名
【日程確定】〇〇社 打ち合わせ 8月7日(木)14:00〜14:45
本文
〇〇部長
〇〇社との打ち合わせが下記で確定しました。
日時:8月7日(木)14:00〜14:45(オンライン)
先方:〇〇部 〇〇様
冒頭の14:00〜14:15、〇〇のご説明の部分に同席をお願いできますでしょうか。カレンダーに招待をお送りしています。
社内向けで大事なのは敬語の段階より、相手に何をしてほしいのかを1行で書くことです。同席が必要な範囲と、準備が要るかどうか。これがないと、上司は打ち合わせ全体を空けるか、改めて聞き返すかのどちらかになります。
確定メールを受け取った側の返信
△△株式会社
山田様
ご連絡ありがとうございます。
8月7日(木)14:00〜14:45の件、承知いたしました。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
返信は、日時を1回だけ繰り返して受け取ったことを示すだけで足ります。日時を書き添えておけば、万一どちらかの認識がずれていても、その場で気づけます。質問がある場合だけ、同じ返信に書き足してください。
決まった日程を変えてもらうとき(リスケのお願いと返信)
確定した日程をこちらの都合で動かすときは、お詫び・変更の理由(短く)・代わりの候補・元の枠をどうするかを1通に入れます。代わりの候補を書かずに「改めてご相談させてください」とだけ送ると、相手はもう一度ゼロから予定を探すことになり、確定までの往復が最初からやり直しになります。
件名
【日程変更のお願い】8月7日(木)14:00〜の打ち合わせについて(△△株式会社・山田)
本文
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。△△株式会社の山田です。
8月7日(木)14:00〜14:45でお約束しておりました打ち合わせですが、社内の急な対応が入り、お伺いが難しくなりました。こちらの都合で大変申し訳ございません。
恐れ入りますが、下記のいずれかでご調整いただけますでしょうか。
・8月8日(金)13:00〜17:00
・8月12日(火)10:00〜12:00
7日の枠はこちらで取り消しておきます。お送りしていた会議URLは、新しい日時が決まり次第あらためてお送りします。
理由は一文で足ります。詳しく書くほど言い訳に読まれやすくなります。代わりの候補は、最初の依頼と同じく時間帯の幅で出します。元の会議URLやカレンダー招待をどうするかを書いておくと、相手の手元に古い予定が残りません。
相手から日程変更を頼まれたときの返信
△△株式会社
山田様
ご連絡ありがとうございます。承知いたしました。
それでは8月12日(火)10:00〜10:45でお願いいたします。
7日の予定はこちらでも取り消しておきます。どうぞお気になさらないでください。
受け取った側の返信は、候補から1点を選んで確定させるだけです。「お気になさらないでください」の一言があると、変更を頼んだ側の気まずさが軽くなり、次の日程調整も進めやすくなります。
相手を不快にさせやすい言い回しと、その置き換え
日程調整のメールで手が止まる原因の多くは、数語の言い回しです。よく挙がるものを置き換えとセットで整理します。
| 避けたい表現 | 受け取られ方 | 置き換え |
|---|---|---|
| 了解しました | 社外や目上には軽く響く | 承知しました/承りました |
| 大丈夫です | 可・不可のどちらとも読める | 問題ございません/その日時で承ります |
| ご都合のよい日時をお知らせください(だけ) | 相手が候補づくりを丸ごと負う | 範囲と件数を添える(「8月上旬で2〜3件」) |
| 取り急ぎご連絡まで | 用件を途中で切り上げた印象 | 用件を書き切って結ぶ |
| なるはやでお願いします | 社外には通じない・急かす印象 | 8月4日(月)までにご返信いただけますと助かります |
置き換えの方向はどれも同じです。相手が判断に使う情報を、こちらが先に確定させる。丁寧さは語尾ではなく、相手に残す作業量で決まります。
3往復になる原因は、候補日を押さえていないこと
型どおりに書いても、往復が増えることがあります。メールで提示した候補日は、送った瞬間から古くなっていくからです。候補の3枠は、送信後も自分のカレンダー上では「空き」のままなので、社内の別件が入ります。相手の側でも同じことが起き、返信が届く頃にはどちらかの枠が消えている。これが再提示の正体です。
返信が数分で返らないことも、構造的に決まっています。日本のビジネスパーソンは1日あたり平均52.27通を受信し、メール対応に2時間26分を使っています(出典: 一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2025」、2025年6月2日公表、回答者1,462名)。
候補を4つに増やしても、返信が遅れれば同じことが起きます。増やすべきなのは候補の数ではなく、選ばれた瞬間に枠が閉じる仕組みです。自分の損失を出したいときは「月の件数 × 往復回数 × 1往復の分数」で計算できます。社外1名との打ち合わせが1往復10分・3往復なら1件30分、月10件で5時間です。
メールを書かずに日程を決めるときの確認項目
候補日をメールに書く代わりに、空き枠のページを1本のURLで送る方法があります。相手が枠を選んだ時点で予定が確定します。導入を検討する際は、次の4点を見てください。
- 選ばれた瞬間に枠が閉じるか(他の人が同じ枠を取れなくなるか)
- 自分のカレンダーの既存予定と自動で突き合わせるか
- 相手がアカウント登録なしで完了できるか
- 確定後の会議URLとリマインドまで自動で届くか
月額とは別に予約1件ごとの課金があるツールでは、打ち合わせが増えるほど費用が伸びます。固定費で収まるかどうかも先に確認しておきます。以下では、この4点を満たすツールの一例として、SailLab を取り上げます。
SailLab(セイルラボ)

SailLab は、空き枠の共有と予約受付を1つにまとめた国産の日程調整ツールです。メールに貼る1行のURLから、相手が枠を選んだ時点で予定が確定し、確定メール・会議URL・リマインドまで自動で流れます。
- 空き枠の共有: 直近3日分の空き枠を、メールに貼れるテキストとQRコードで書き出せます
- カレンダー連携: Google カレンダーと Microsoft Outlook に双方向で同期します
- 会議URLの自動発行: Zoom・Google Meet・Microsoft Teams のURLを予約ごとに作成し、日程変更時は張り替えます
- 使い捨てURL: 1回予約されると失効するリンクを、特定の相手に送る商談用に発行できます
- 日程変更: 相手は確定メールのリンクから自分で日時を変えられ、会議URLも張り替わります
| プラン | 月額(税抜) | 予約ページ |
|---|---|---|
| Free | ¥0 | 1つ |
| Light | ¥1,000(年払いで月あたり¥800) | 無制限 |
| Standard | ¥1,500(年払いで月あたり¥1,200) | 無制限 |
| Professional | ¥2,800(年払いで月あたり¥2,240) | 無制限 |
予約件数による追加課金はなく、Freeプラン(¥0)でも予約ページを1つ作れます(2026年9月時点。詳細は料金ページ)。社外との打ち合わせや面談をメールで決めている、個人・小規模チームに向いたツールです。
メールで送るか、リンクで送るかの使い分け
例文をリンクで全部置き換える必要はありません。場面によって向き不向きが分かれます。
| 場面 | 向いている方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 初回の連絡、目上の相手 | メールの文面(候補は幅で3つ) | 関係づくりの一通目にURLだけを置くと、事務的に映ることがある |
| 2回目以降のやり取り | リンク | 相手も面識があり、選ぶだけで済むほうが早い |
| すでに1往復して決まらなかった | リンク | 再提示した候補も同じ理由でまた古くなる |
| 参加者が3名以上 | リンク | 全員の空きが重なる枠だけを出せる |
| 日時がほぼ決まっている | メールの確定連絡 | 確定メール1通で足りる |
文面はこの記事の型をそのまま使い、2回目以降だけリンクに寄せるところから始めると、社内にも相手にも説明が要りません。
採用の面接・面談なら面接・面談の日程調整メール例文、3人以上の予定を合わせるなら複数人の日程調整の記事が近い内容です。空き枠を押さえたまま送れる予約ページは、無料アカウントから作成できます(クレジットカード登録は不要です)。
中村 遼 / SailLab 編集部
SailLab 編集部で、営業・採用の日程調整、面接や説明会の受付、社外とのスケジュール調整まわりの記事を担当しています。