「5,040円払っていただいたのに、手取りは2,124円だと、、、」——ココナラで相談サービスを提供している方が、1件の取引を終えたあとに書いた一文です。金額の大きさより、お客様が払った額と自分に届いた額が一致しないことへの戸惑いが先に来ています。
この違和感には理由があります。ココナラの手数料は1種類ではなく、出品者・購入者・振込の3か所で、別々に引かれています。しかもオンラインでレッスンや相談を提供する人が実際に払う率は、よく引用される「22%」ではありません。
この記事では、ココナラが公開している料率と規約だけを使って、生徒や相談者が払った金額のうち何%がココナラに残り、最終的にいくらが銀行口座に着金するのかを計算します。そのうえで、自分の予約ページを持つ場合との分岐点がどこにあるかまで確認します。
個人・小規模チームの予約運用全般は、個人・小規模チーム向けリソース集にまとめています。
この記事の結論
手数料は3つ——出品者22%(ビデオチャットは27.5%)、購入者5.5%、振込160円(売上金3,000円未満のとき)。5,000円のレッスンなら、生徒が払う5,275円のうち口座に着金するのは3,625円で、動いたお金の約31%がココナラの取り分です。売上金には120日の申請期限もあります。リピートが月2件を超えたら、その分は自分の予約ページへ。
目次
手数料は3つある——出品者・購入者・振込

まず、公開されている料率を整理します。ココナラの手数料は出品者が払うものと購入者が払うものに分かれていて、さらに出品者側はサービスの種類で率が変わります。そしてほとんどの解説記事が触れていない3つ目が、お金を銀行口座に移すときの振込手数料です。
| どこで引かれるか | 料率 | 払う人 |
|---|---|---|
| 販売時の手数料(通常のサービス) | 22%(税込) | 出品者 |
| 販売時の手数料(ビデオチャット) | 27.5%(税込) | 出品者 |
| 購入時のサービス手数料 | 5.5%(税込) | 購入者 |
| 振込手数料 | 160円(売上金3,000円未満のとき。3,000円以上は無料) | 出品者 |
販売時の手数料は2021年4月に一律22%へ改定され、同じタイミングで購入者側に「購入金額の5.5%(税込)」のサービス手数料が導入されました。ビデオチャットだけは後から別の率になりました。これは次の章で扱います。
ここで押さえておきたいのは、この3つが別々の場所で引かれていることです。購入者側の5.5%はサービス価格に上乗せされ、出品者側の22%(または27.5%)は価格から差し引かれ、振込手数料は最後に売上金から引かれます。出品者の取引画面に出てくるのは、真ん中の1つだけです。
22%の内訳は「20%+消費税」
ココナラは料率の中身も公開しています。ヘルプセンターの説明はこうです。
「消費税は『販売時の手数料22%』の中にあらかじめ含まれております。(販売時の手数料20%×1.1=税込手数料22%)」
ビデオチャットは25%×1.1で27.5%です。手数料に消費税がかかる理由として、ココナラ自身が国税庁「消費税のしくみ」を参照先に挙げています。計算時は小数点第一位が四捨五入されます。
手数料がかかるのは、サービス価格だけではない
見落とされやすい点です。手数料の対象は、同じトークルーム内で購入者が払ったサービス価格・有料オプション・おひねりです。つまり「よかったので」と追加で送ってもらったおひねりにも、同じ22%(ビデオチャットなら27.5%)がかかります。上乗せ分がまるごと手元に残るわけではありません。
生徒が払った金額と、口座に着金する金額

ほとんどの解説記事は、手数料を販売価格に対して計算します。実際、出品者自身もそう考えます。
「1万円販売した場合、2200円が手数料で差し引かれることになります。高いですよね・・」
この計算は正しいのですが、分母が販売価格になっています。お客様が実際に財布から出した金額を分母にし、さらに振込手数料まで引くと、数字は変わります。ビデオチャットでレッスンを提供した場合で、主な価格帯を並べます。
| 表示価格 | 生徒が払う額 (+5.5%) | 販売時の手数料 (27.5%)を引いた売上金 | 振込手数料 | 口座に着金 | 動いたお金に 対する割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| ¥3,000 | ¥3,165 | ¥2,175 | −¥160 | ¥2,015 | 36.3% |
| ¥5,000 | ¥5,275 | ¥3,625 | ¥0 | ¥3,625 | 31.3% |
| ¥10,000 | ¥10,550 | ¥7,250 | ¥0 | ¥7,250 | 31.3% |
| ¥30,000 | ¥31,650 | ¥21,750 | ¥0 | ¥21,750 | 31.3% |
5,000円のレッスンなら、やり取りされた金額の約31%がココナラに残ります。27.5%でも22%でもありません。冒頭の「払っていただいた額と手取りが一致しない」という感覚は、この差から来ています。
そして3,000円の講座だけが、ひとつ上の負担になっています。売上金が2,175円で3,000円に届かないため、振込のたびに160円が引かれるからです。率は同じなのに、低単価の講座ほど取り分が重くなる——これは料率表を見ているだけでは気づけません。まとめて振り込めば避けられますが、それは次の章の期限と表裏です。
自分の価格で計算する
表にない価格なら、次の2行で出せます。
- 口座に着金する額 = 表示価格 ×(1 − 料率) ※その結果が3,000円未満なら、さらに −160円
- ココナラの取り分 = 表示価格 × 1.055 − 着金額
料率は通常サービスなら0.22、ビデオチャットなら0.275です。単価を上げても、この割合は下がりません。3万円のセッションを1回提供するたびに約9,900円がプラットフォームに残り、月4回なら約4万円です。「単価を上げれば手数料は気にならなくなる」は成り立たない、という点だけ先に確認しておいてください。
この構造には、金額以外の影響もあります。お客様から見た値段は5,275円なので、同じ内容を自分のページで5,000円で売っている人より高く見えます。出品者が負担しているわけではないのに、価格競争力だけが下がります。ある出品者は、お客様の負担額を見て「本当に申し訳ない」と書いていました。
レッスンだけ27.5%になった日

ビデオチャットの率が上がったのは2025年4月16日です。ココナラはこう告知しています。
「ビデオチャットサービスの取引完了時に発生する手数料の料率を、従来の22%(税込)から27.5%(税込)に改定いたします。」
この改定が効くのは、画面越しに人と話して提供するサービスだけです。テキストで納品するデザインやライティングは22%のまま。つまりレッスン・コーチング・カウンセリングのように時間を売る仕事だけが、5.5ポイント高い率を負担しています。
| 提供のしかた | 出品者の手数料 | 1万円あたりの売上金 |
|---|---|---|
| テキストでのやり取り・納品 | 22% | ¥7,800 |
| ビデオチャット(レッスン・相談) | 27.5% | ¥7,250 |
| 有料ブログ | 27.5% | ¥7,250 |
なお電話相談サービスは1分あたりの分配になっていて、上の率とは仕組みが別です。ここでは扱いません。
先に確認する:そのサービス、ビデオチャットである必要はありますか
ほとんど誰も書いていませんが、即効性のある確認です。同じ内容でも、ビデオチャットで提供すれば27.5%、テキストのやり取りで提供すれば22%。差は5.5ポイントで、1万円のサービスなら1件あたり550円、月20件なら月11,000円の差になります。
もちろん画面越しに話すこと自体に価値がある仕事なら、置き換えてはいけません。レッスンやコーチングはまさにそれで、ここを削ると商品そのものが変わります。ただ「相談」「添削」「アドバイス」の形で売っているなら、ビデオでなければならない理由があるかを一度確認する価値はあります。
売上金は、まだ自分のお金ではない

ここまでは率の話でした。もうひとつ、料率表には出てこない条件があります。ココナラの売上金は、取引が終わった時点では「申請すれば受け取れる残高」であって、まだ口座のお金ではありません。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 振込申請の期限 | 売上が反映されてから120日 |
| 期限を過ぎたら | 登録済みの口座へ自動で振込。口座登録・本人確認が未完了なら失効 |
| 申請できる最低額 | 受取可能な売上残高が161円以上 |
| 振込日 | 月〜日に申請した分が翌週木曜に着金 |
| 申請の回数 | 振込申請期間中は1回のみ |
| 振込手数料 | 売上金3,000円未満なら160円、3,000円以上は無料 |
実務上、ここから2つのことが決まります。
1つめは、失効の可能性です。ココナラのヘルプは「銀行口座の登録・本人確認申請が完了していない場合は、振込ができずそのまま失効となる」と明記しています。売れてから口座を登録すればいいと考えていると、120日はあっという間に過ぎます。最初の1件が売れる前に、口座登録と本人確認を済ませておくのが唯一の対策です。
2つめは、振込手数料と期限が逆を向いていることです。160円を避けるには売上金を3,000円以上ためてから申請したい。でもためすぎると120日の期限に近づく。低単価のサービスを少しずつ売っている人ほど、この2つに挟まれます。3,000円に届かないまま期限が来そうなら、160円を払って引き出すほうが確実です。
そして忘れやすいのが入金までの時間です。日曜に申請しても着金は翌週木曜。ココナラの手数料を考えるときは、率だけでなく「お金が動くまでに最大11日かかる」ことも一緒に見てください。月末の支払いに充てる前提で組むと合いません。
22%で買っているもの

ここまで手数料の話をしてきましたが、払う価値がないという話ではありません。ココナラを選び続けている出品者は、その理由を明確に書いています。
「この22%という数字は、"安心と集客"を買っているコスト」
実際に含まれているものと、自分で用意した場合の代わりを並べると、次のようになります。
| 含まれているもの | 自分で用意する場合 |
|---|---|
| 集客(広告・SEO・SNS・テレビCM) | 代わりがない。時間と広告費が要る |
| 前払いのエスクロー | 予約時のカード決済で代替できる |
| 匿名でのやり取りと履歴 | 本名・連絡先の開示が前提になる |
| レビューと評価 | 自分のサイトやSNSに積み直す |
| トラブル時のサポート | 当事者間で解決する |
この中で、代わりを用意するのがいちばん難しいのは集客です。新しいお客様がココナラの一覧からあなたを見つけているなら、その率は広告費として合理的な可能性が高い。判断が変わるのは、リピートのお客様が中心になってからです。すでに知っている相手との2回目・3回目の予約に、毎回27.5%を払う理由は集客では説明できません。
ココナラとストアカの違い(レッスンを売る場合)
レッスンや相談を売る人は、ストアカと比べることが多いはずです。講師にとっての差は、リピートで料率が下がるかどうかに出ます。
| ココナラ | ストアカ | |
|---|---|---|
| 初回の手数料 | 22%/ビデオチャット27.5% | 30%(対面20%) |
| 2回目以降・自己集客 | 下がらない | 10%まで下がる |
| 購入者側の負担 | 5.5%が上乗せ | なし |
| 売っている場所の性格 | スキル全般 | 講座・レッスンを教える場 |
同じ生徒が何度も来る形なら、ココナラは不利です。2回目も3回目も27.5%のままだからです。ストアカ側の実額計算はストアカの手数料の記事にまとめています。
手取りを増やす方法と、その分岐点

手取りを増やす方法は、実質3つです。単価を上げる、サービスの種類を見直す、手数料の低い経路を持つ。1つ目には限界があることを、出品者自身が書いています。
「商品の単価を上げづらくて疲弊している・・・」
3つ目を考える場合、比較の対象は「自分の予約ページを持ったときにいくらかかるか」になります。オンラインでレッスンや相談を提供するために最低限必要なのは、次の4つです。
- 空き枠を見せて、その場で予約が確定すること(カレンダー連携と二重予約の防止)
- 予約と同時に料金を回収できること
- ビデオ会議のURLが自動で発行され、確認メールに入っていること
- リマインドと、予約者自身による変更・キャンセルができること
以下では、この4つを満たすツールの一例として SailLab を取り上げます。
SailLab(セイルラボ)
SailLab は、予約ページ・事前決済・Web会議URLの発行を1つにまとめた国産の予約システムです。
- 予約ページのURLを送るだけで、相手が空き枠から選んで確定できます(Google・Outlookカレンダーと同期)
- 時間ごとに料金を設定でき、予約と同時にカード決済で回収できます(Standardプラン以上)
- Zoom・Google Meet・Teams のURLが予約確定時に自動で発行されます
- リマインドメールと、予約者自身による日程変更・キャンセルに対応しています
- まとめて前払いしてもらう運用も可能です——ポイントの販売と月額プランの販売に対応しています(いずれもStandardプラン以上)
集客機能はありません。ここはココナラと決定的に違う点で、新規のお客様を運んでくる仕組みは自分で用意する必要があります。
費用は月額とStripeの決済手数料の合計で決まります。Standardプランは月額1,500円(税抜)+SailLabの決済手数料3%+Stripeの決済手数料3.6%。Professionalプランは月額2,800円(税抜)でSailLabの決済手数料が0%になります(2026年9月時点。詳細は料金ページ)。
5,000円のレッスンを、ココナラのビデオチャットで売った場合と、自分の予約ページ(Standard)で売った場合の、月あたりの手取りを並べます。
| 月の件数 | ココナラ(27.5%) | 自分の予約ページ |
|---|---|---|
| 1件 | ¥3,625 | ¥3,170 |
| 2件 | ¥7,250 | ¥7,840 |
| 3件 | ¥10,875 | ¥12,510 |
| 5件 | ¥18,125 | ¥21,850 |
| 10件 | ¥36,250 | ¥45,200 |
分岐は月2件です。ストアカの自己集客・リピートが10%であるのと比べると、この分岐点はかなり手前にあります(ストアカでは月7コマ前後です)。理由は単純で、27.5%は10%の3倍近いからです。
ただしこの表は手数料だけを比べたものです。ココナラ側には新規のお客様が見つかる可能性が残り、自分の予約ページにはそれがありません。現実的な答えは、どちらかを選ぶことではなく併用です。新規の入口はココナラに残し、2回目以降を自分の予約ページに移す。これなら集客は保ったまま、27.5%を払う件数だけが減ります。
判断チェックリスト

ここまでの内容を、状況別の早見表にまとめます。
| いまの状況 | 判断 |
|---|---|
| 新規のお客様がココナラ経由で来ている | 出品を続ける。27.5%は広告費として説明がつく |
| リピートが月2件以下 | 出品を続ける。自前の月額のほうが割高 |
| リピートが月2件を超えている | その分だけ自分の予約ページへ移す |
| 新規もリピートも自分で集めている | 予約ページへ移す。集客の対価を払っていない |
| 単価が3,000円前後で件数が少ない | 振込手数料が効く。まとめて申請するか、単価を見直す |
あわせて、手を動かす前に確認しておく項目です。
- 振込口座の登録と本人確認を済ませた(未完了だと売上金が失効します)
- 自分のサービスがビデオチャット(27.5%)か通常(22%)か確認した
- 直近1か月の取引を、新規とリピートに分けて数えた
- 1件あたり、お客様が払った額と口座への着金額の差を計算した
- 月の件数を数え、上の分岐点(5,000円なら月2件)と比べた
- 新規集客をどこで担うか決めた(併用するなら、どのタイミングで移すか)
リピートのお客様が2件を超えていて、その人たちの予約に毎回27.5%を払っているなら、その分だけを自分の予約ページに移す価値があります。新規がまだココナラ経由で来ているうちは、出品を続けたままにしておくのが現実的です。
この記事の数字について
透明性のために、どこから取った数字かを書いておきます。
- 料率・振込条件は、ココナラ ヘルプセンター「販売時の手数料について」「売上金の受け取り方法」および 2021年4月・2025年4月のお知らせを、2026年9月12日に確認したものです
- 計算は税込料率をそのまま適用しています。ココナラの説明では22%=20%×1.1、27.5%=25%×1.1で、手数料額は小数点第一位が四捨五入されます
- 自分の予約ページ側の金額は、SailLab Standard(月額1,500円・税抜)+決済手数料3%+Stripe 3.6%で計算しています
- 料率と条件は改定されます。実際に判断する前に、必ずご自身の取引画面と最新のヘルプをご確認ください
手数料をふまえた他プラットフォームとの比較は、MOSHの手数料の記事とストアカの手数料の記事で扱っています。料金を先に受け取って当日のキャンセルを減らす設計は前払いで無断キャンセルを防ぐ記事にまとめています。
まずは1つだけ予約ページを作って試す場合は、無料アカウントから作成できます(クレジットカード登録は不要です)。
岡田 沙織 / SailLab 編集部
SailLab 編集部で、ひとりで事業を営む方や小さなチームに向けて、予約と日程調整のしくみづくりについて書いています。