体験レッスンを何件も教えたのに、残高がほとんど増えていない。Preplyで教え始めた講師の多くが、最初の1〜2か月でこの状態に気づきます。ある講師はnoteに「レッスンのおよそ3分の1が無給のトライアルレッスン(Preplyの手数料100%)だった」と書いています。
理由ははっきりしていて、Preplyの手数料は1つの料率ではありません。新しい生徒との体験レッスンは全額がPreplyの取り分になり、それ以外のレッスンには、これまで教えた時間の合計に応じて33%から18%の手数料がかかります。この2つを足し合わせた「月全体の割合」は、どこにも書かれていません。
この記事では、Preplyのヘルプセンターに掲載されている規則だけを使って、教え始めた月から半年間の手取りを計算します。そのうえで、ドルの残高を日本の口座に円で受け取るまでの流れ、確定申告、そして自分で見つけた生徒を受ける場合の数字まで確認します。
個人で教える講師の予約運用全般は、個人・小規模チーム向けリソース集にまとめています。
この記事の結論
Preplyの手数料は、新しい生徒との体験レッスンが100%、それ以外のレッスンは累計の指導時間に応じて33%・28%・25%・22%・18%です。体験の時間も累計に数えられます。1時間20ドルで体験10件と通常12件を教えた月なら、生徒が払う440ドルのうち講師に入るのは162.80ドルで、約63%がPreplyに残ります。
目次
手数料は5段階、体験レッスンだけは100%

Preplyの手数料は2つの部分でできています。1つめは、新しい生徒との体験レッスンの手数料が100%であること。2つめは、それ以外のレッスンにかかる手数料が、プラットフォーム上で教えた時間の合計によって変わることです。
| これまでに教えた時間の合計 | 手数料 | 1時間20ドルの場合の受け取り |
|---|---|---|
| 0〜20時間 | 33% | 13.40ドル |
| 21〜50時間 | 28% | 14.40ドル |
| 51〜200時間 | 25% | 15.00ドル |
| 201〜400時間 | 22% | 15.60ドル |
| 400時間以上 | 18% | 16.40ドル |
| 新しい生徒との体験レッスン | 100% | 0ドル |
(出典: Preply Help Center「Preply commission model」、2026年9月13日確認、対象はPreplyの講師。時間の区分はページ内に画像の表として掲載)
体験レッスンの時間も、段階の計算に入る
表のすぐ下に、見落とされやすい一文があります。合計時間は「生徒ごとではなく、プラットフォームで積み上げた指導時間の合計」で、体験レッスンも数えられる、というものです。体験レッスンは受け取りがゼロですが、28%に下がるまでの20時間には含まれます。
Preply自身の説明は1レッスン単位です。1時間10ドルの新しい講師は体験以外のレッスンで6.70ドル、400時間を超えた講師は同じレッスンで8.20ドルを受け取ります。数字は正確ですが、生活や副業の計画を立てる単位としては小さすぎます。
教え始めた月は、生徒が払った額の6割がPreplyに残る

教え始めたばかりの講師の1か月は、通常のレッスンだけでは埋まりません。通常の生徒を増やすための体験レッスンが並び、その分はすべてPreplyの取り分になります。つまり、生徒が払ったお金のうち何割がPreplyに残るかは、体験の件数と通常レッスンの件数の組み合わせで決まります。
仕組みが見えるように、次の前提で計算します。料率はすべて上の表のとおりで、前提は分かりやすさのための仮定です。
- 1時間20ドル。体験も通常レッスンも、すべて1時間として数える
- 毎月、体験レッスンを10件。その月の通常レッスンより先に行う
- 体験10件のうち3人が通常の生徒になり、1人あたり月4回受ける
- 途中でやめる生徒はいない(実際には離脱があり、初めの数か月はこれより厳しくなる)
| 月 | 体験 | 通常レッスン | 生徒が払った額 | 講師の受け取り | Preplyに残った割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1か月目 | 10件 | 12件 | 440ドル | 162.80ドル | 63% |
| 2か月目 | 10件 | 24件 | 680ドル | 349.20ドル | 49% |
| 3か月目 | 10件 | 36件 | 920ドル | 540.00ドル | 41% |
| 4か月目 | 10件 | 48件 | 1,160ドル | 720.00ドル | 38% |
| 5か月目 | 10件 | 60件 | 1,400ドル | 918.00ドル | 34% |
| 6か月目 | 10件 | 72件 | 1,640ドル | 1,123.20ドル | 32% |
月を追うごとに2つのことが同時に起きます。通常レッスンの料率が下がり(1か月目の終わりに22時間、5か月目の途中で200時間を超えて22%)、毎月10件の体験が月全体に占める割合も小さくなります。このペースだと7か月目に400時間を超え、体験2件と通常80件の月なら、Preplyに残る割合は生徒が払った額の20%まで下がります。
自分の数字で計算する
月ごとの割合は、次の式で求められます。
- Preplyに残る割合=(体験レッスンの売上+通常レッスンそれぞれの売上×そのときの料率)÷生徒が払った合計
- 必要な数字は、自分の1時間の料金、その月の体験件数、月初時点の累計時間の3つ。次の区切り(21・51・201・400時間)がどこかも確認しておく
Preplyのヘルプは、体験レッスンでは「実際に教えるのは10分以内」にし、残りの時間で生徒のレベルと目標を把握して学習計画を話し合うよう勧めています。受け取りがゼロの時間だからこそ、この助言は文字どおりに受け取る価値があります。
ドルの残高を、円で受け取るまで

レッスン料は、手数料が引かれたあと、まずPreply内の残高に入ります。そこから日本の口座に届くまでに、確認のタイミングと、引き出し方法ごとの手数料という2つの段階があります。
レッスンは、Preply Classroomで行った場合は終了予定時刻の約15分後、それ以外のツールで行った場合は72時間後に自動で確定し、残高に反映されます(生徒が先に確定した場合を除く)。体験レッスンについては「残高に収入は加算されない」と明記されています(出典: Preply Help Center「When and how you get paid for lessons」、2026年9月13日確認)。
| 引き出し方法 | 受け取る通貨 | Preplyが示す手数料 |
|---|---|---|
| 銀行振込(Wise経由) | 現地通貨(日本なら円) | 国と通貨ごとの固定手数料と両替。確定前に金額が表示される |
| Wise | 現地通貨 | 通貨をまたぐ引き出しで平均0.6% |
| PayPal | 米ドル | 引き出し額の2%(上限20ドル) |
| Skrill | 米ドル | 1% |
| Payoneer | 米ドル | カードへ1ドル(20ドル以上)、銀行口座へ3ドル(23ドル以上) |
(出典: Preply Help Center「How to withdraw your earnings」、2026年9月13日確認。1回あたりの上限は3,000ドル、銀行振込とWiseは10ドル以上)
ヘルプには「PayPal、Payoneer、Skrillへの引き出しは米ドルで処理される。現地通貨で受け取りたい場合は銀行振込かWiseを使う」とあります。PayPalなどを選ぶと、円に替えるときにその先でもう一度両替がかかることになるため、円で受け取るつもりなら、最初から銀行振込かWiseを選ぶほうが段階が少なく済みます。
たとえば6か月目の1,123.20ドルをPayPalで一度に引き出すと、2%は22.46ドルなので、上限の20ドルがかかります。手数料全体から見れば小さな額ですが、1レッスン単位の説明には出てこない費用です。
Preplyのルールで避けること
支払いをPreplyの外で受け取ることは、最初に選択肢から外しておくべき近道です。Preplyは、講師が生徒をブロックする理由の1つとして「Bypassing(例:Preply外での支払いを持ちかける)」を挙げています(Preply Help Center「How to block students with the 'Block' button」、2026年6月22日更新)。Preplyで出会った生徒は、Preplyの生徒として扱ってください。この記事の後半も、その前提で書いています。
手数料が買っているのは、海外の生徒との出会い

ここまでの数字は、Preplyが割に合わないという意味ではありません。日本に住む講師が、海外で日本語を学びたい人に自力で見つけてもらうのは簡単ではなく、その出会いこそが手数料で買っているものです。Preplyは、手数料の大部分を世界中から生徒を集めることに使っていると説明しています。
体験レッスンの100%についても、Preplyは、満足しなかった生徒に無料で別の講師を試してもらう仕組みの原資だと説明しています。生徒が体験を予約しやすくなるので、結果として講師が予約を得る機会も増える、という理屈です。
SNSでの発信や紹介の経路がまだない段階なら、6割という最初の月の数字は、始めるための費用と考えられます。見直すべき問いは、それよりずっと具体的です。どのレッスンが集客の対価を払っていて、どのレッスンが払っていないかです。
| 生徒がどこから来たか | 手数料が買っているもの |
|---|---|
| Preplyの検索で見つけてくれた | 集客、支払いの仲介、レッスン画面――サービス全体 |
| Preplyでの体験のあと、続けて受けている | 同じ。Preplyの生徒なので、Preplyで受ける |
| 紹介、自分のSNS、所属するコミュニティから直接来た | 必要としていないもの(あえてプラットフォームを通すなら) |
自分で見つけた生徒は、自分の予約ページで受ける

紹介やSNSを通じて自分で見つけた生徒は、予約のためにプラットフォームを通す必要がありません。必要なのは、時間を選んで支払える場所です。海外の生徒を教える講師にとっては、次の4つになります。
- 生徒が自分のタイムゾーンで空き時間を見て、メッセージのやり取りなしに予約できる
- ページが日本語と英語の両方で表示できる
- 予約の時点で支払いを受け取れる
- レッスン用のWeb会議URLとリマインドが自動で届く
一方で、自分の予約ページでは生徒は増えません。すでに自分を見つけてくれた生徒の予約を受ける場所であって、見つけてもらう場所ではない点に注意が必要です。
以下では、この4つを満たすツールの一例として、SailLab を取り上げます。
SailLab(セイルラボ)

SailLab は、予約ページ・カレンダー連携・事前決済・Web会議URLの自動発行を1つにまとめた国産の予約システムです。
- 生徒は自分のタイムゾーンで空き時間を確認でき、予約は日本語と英語のどちらのページでも受けられる
- 予約の時点でStripeによる決済を受け付ける(Standardプラン以上)。料金は円・米ドル・ユーロ・英ポンドから選べる
- Zoom・Google Meet・Microsoft TeamsのURLを予約ごとに自動発行する
- 前払いのポイントや月額プランを生徒に販売できる(Standardプラン以上)
- 確認とリマインドのメールを、ページに設定した言語で自動送信する
Preplyと併用する場合は、次のように分けると整理しやすくなります。
- Preply:海外の新しい生徒に見つけてもらう場として続ける
- 自分の予約ページ:紹介やSNSから直接来た生徒の予約を受ける
| プラン | 月額(税抜) | 予約ページでの決済 | SailLabの決済手数料 |
|---|---|---|---|
| Free | 0円 | — | — |
| Light | 1,000円 | — | — |
| Standard | 1,500円 | ✓ | 3% |
| Professional | 2,800円 | ✓ | 0% |
決済には、どのプランでもStripeの決済手数料(3.6%)がかかり、通貨の換算が必要な場合はさらに2%が加わります(Stripe 料金体系、2026年9月13日確認)。StandardプランはSailLabの決済手数料3%、Professionalプランは0%です(2026年9月時点。詳細は料金ページ)。海外の生徒を自分でも見つけている日本語講師や英会話講師に向いたツールです。
月に何人から、自分の予約ページのほうが残るか
自分で見つけた生徒のレッスンを、仮に1回3,000円(1ドル=150円と仮定すると20ドル)とします。Preply経由で28%の段階にいる場合の受け取りと、自分の予約ページで円のまま受けた場合(通貨の換算なし)の、月の手取りを比べます。
| 月のレッスン数 | Preply(28%の段階) | SailLab Standard | SailLab Professional |
|---|---|---|---|
| 2回 | 4,320円 | 4,104円 | 2,984円 |
| 4回 | 8,640円 | 9,708円 | 8,768円 |
| 8回 | 17,280円 | 20,916円 | 20,336円 |
| 20回 | 43,200円 | 54,540円 | 55,040円 |
この条件なら、自分で見つけた生徒のレッスンが月3回以上になると、Standardプランのほうが手元に残ります。月15回以上になると、ProfessionalプランがStandardプランを上回ります。Preply側は為替によって円の額が変わり、ここでは引き出し手数料を含めていません。
繰り返しになりますが、この比較は、もともとPreplyを通す必要のない生徒についてだけ成り立ちます。Preplyで出会った生徒は、この表の対象ではありません。
登録の前後に確認しておくこと

この記事の内容を、状況別にまとめます。
| いまの状況 | 考え方 |
|---|---|
| 累計50時間未満で、体験レッスンが多い | 月全体では33%を大きく超える。体験は短く、学習計画づくりに使う |
| 通常の生徒が増え、体験は一定 | 割合は月ごとに下がる。51時間と201時間の前後で料金を見直す |
| 円で受け取りたい | 銀行振込(Wise経由)かWiseを選ぶ。PayPalなどは米ドルで処理される |
| 紹介やSNSから直接来る生徒がいる | その生徒は自分の予約ページで受ける。Preplyの生徒はPreplyで受ける |
手を動かす前に、次の項目を確認しておきます。
- 先月の体験レッスンと通常レッスンを分けて数えた
- 上の式で、月全体でPreplyに残った割合を計算した
- 自分の累計時間と、次の区切り(21・51・201・400時間)を確認した
- 引き出し方法を、受け取る通貨と手数料で選んだ
- 生徒を、Preplyで出会った人と自分で見つけた人に分けて書き出した
副業で収入がある場合の確定申告
会社員が副業としてPreplyで収入を得ている場合、給与を1か所から受けていて、給与所得と退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると、確定申告が必要になります(出典: 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」、令和8年4月1日現在法令等、対象は給与所得者)。ドル建ての収入を円に換算する方法や、手数料を経費として扱えるかどうかは、税務署や税理士に確認してください。
この記事の数字について
どこから取った数字かを書いておきます。
- 手数料、体験レッスン、時間の数え方は、Preply Help Center「Preply commission model」を2026年9月13日に確認したものです
- 確定のタイミングは「When and how you get paid for lessons」、引き出し方法と手数料は「How to withdraw your earnings」を、同じ日に確認しています。日本円での銀行振込の固定手数料は、引き出し画面で確定前に表示されます
- 6か月分の表は、上に書いた前提による試算で、実在の講師のデータではありません。段階の境目は1レッスン単位で当てはめているため、境目では1回分の差が出ることがあります
- 円での比較は1ドル=150円と仮定しています。実際の為替レートではありません。自分の予約ページの手取りは、月額(Standard 1,500円、Professional 2,800円、いずれも税抜)と、決済のたびにかかる手数料(Standardは3%とStripeの3.6%、ProfessionalはStripeの3.6%のみ)を差し引いて求めています
- 料率と条件は変わります。判断する前に、Preplyの最新のヘルプとご自身の収入画面を確認してください
ほかのプラットフォームの手数料は、ココナラの手数料の記事、ストアカの手数料の記事、タイムチケットの手数料の記事で扱っています。海外の生徒向けに日本語と英語の予約ページを用意する方法は英語対応の予約ページの記事、講師や教室向けの使い方は教育向けのページにまとめています。
自分で見つけた生徒のための予約ページを1つ作ってみる場合は、無料アカウントから作成できます(クレジットカード登録は不要です)。
岡田 沙織 / SailLab 編集部
SailLab 編集部で、ひとりで事業を営む方や小さなチームに向けて、予約と日程調整のしくみづくりについて書いています。