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商談のお礼メールで、次の打ち合わせの日程まで決める

24分で読める 田口 奈津子 田口 奈津子 / SailLab 編集部
商談のお礼メールで、次の打ち合わせの日程まで決める

商談が終わって席に戻ると、次の打ち合わせまでにやることがいくつも残っています。その中で最初に手をつけたいのがお礼のメールです。日本ビジネスメール協会が仕事でメールを使う1,293人に聞いた調査では、6割を超える人が「24時間以内に返信が届かないと遅い」と感じています。[1]お礼のメールも、同じ物差しで見られています。

ただ、急いで書いたお礼メールは、「本日はありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします」で終わりがちです。受け取った側には、次に何をすればよいかが書かれていません。この記事では、お礼メールを次の打ち合わせの日程まで決める一通として組み立てる方法を、送る時間、本文の部品、言葉の選び方、状況別の例文、候補日と予約リンクの使い分けの順に見ていくと、商談の翌日に「次はいつにしますか」と聞くメールを書かずに済むようになります。

この記事の結論

商談のお礼メールは当日中、遅くとも翌日の午前に送ります。6割を超える人が、24時間以内に返信がないと遅いと感じているからです。本文は名乗り、お礼、決まったことと宿題、次の打ち合わせの決め方、署名の順に短くまとめます。次の日程は候補日を2〜3つ書くか予約リンクを添え、相手との関係で使い分けます。

商談や面接の進め方は、営業・採用チーム向けリソース集にもまとめています。

お礼メールが決めるのは、次の打ち合わせ

お礼メールの目的は、感謝を伝えることだけではありません。商談で話したことを文字にして残し、次の打ち合わせを決めることが、受け取る側にとっての中身です。次の打ち合わせは、できれば商談の最後にその場で決めておきます(その終わり方はクロージングの記事で扱っています)。まず、受け取る側が何を見ているかを数字で確かめます。

受け取る側は何を見ているか

先の調査では、受け取ったメールで不快に感じた内容の1位が「質問に答えていない」(44.29%)、2位が「高圧的な表現や見下したような物言い」(37.3%)でした。誤字や添付忘れよりも、相手への向き合い方に関わる内容が上位に来ています。[1]

反対に、うまいと感じたメールの内容として85.05%が挙げたのは「要点が簡潔にまとめられている」でした。同じ調査では、メールの失敗に気づいても70.4%は相手に指摘しないと答えています。[1]お礼メールの出来が悪くても、そう伝えてくれる人はほとんどいません。評価は黙って下がります。

受け取る側の反応割合お礼メールで気をつけること
24時間以内に返信がないと遅いと感じる6割超当日中に送る
不快に感じた1位「質問に答えていない」44.29%商談で出た質問への答えを入れる
うまいと感じた1位「要点が簡潔」85.05%振り返りを短い表にまとめる
失敗に気づいても指摘しない70.4%送る前に自分で確かめる

お礼だけで終わるメールが残す仕事

「本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします」だけのお礼メールは、失礼ではありません。ただ、商談で決まったことも、次にいつ会うかも書かれていないため、どちらかがもう一通、日程を聞くメールを書くことになります。そのやり取りに数日かかれば、その間に相手の関心は別の仕事に移っていきます。

お礼メールは、商談の記録と次の約束を兼ねる一通にします。最初の打ち合わせをお願いする段階のメールは、アポイントメールの記事で扱っています。そうすれば、相手は返信を一回するだけで次の打ち合わせが決まり、こちらは後から「あの件はどうなりましたか」と聞かれずに済みます。

会社の担当者と、個人のお客様

お礼メールの例文の多くは、会社の担当者に送る前提で書かれています。けれども、コンサルタントやコーチ、士業、フリーランスの場合、商談の相手が個人のお客様であることも少なくありません。初回相談のあとに、次の面談を申し込むか迷っている人に送るメールです。

個人のお客様には、会社名や部署名の宛名は要りません。その代わり、相談の中で本人が話した言葉に触れ、次に会うと何が進むのかを短く書きます。例文は後の章で、会社向けと分けて載せます。では、そのお礼メールはいつ送ればよいのでしょうか。

いつ送るか

お礼メールは商談の当日中に送るのが基本です。遅くとも翌日の午前中には届くようにします。6割を超える人が、24時間を「遅い」の境目にしているからです。[1]

当日中、遅くとも翌日の午前

商談の直後は、話した内容を相手もこちらも覚えています。このときに振り返りを送ると、相手は「そうそう、その話をした」と思い出しながら読めます。翌日の午後になると、相手はすでに別の仕事に移っています。

当日中に送れない日は、商談の終わりに「本日中に、今日のまとめと次回の候補をお送りします」と口頭で伝えておきます。いつ届くかが分かっていれば、相手は待つことができます。そのうえで、言った時間までに送ります。

夕方以降の商談と、金曜日の商談

18時を過ぎて終わった商談のお礼を、その日の夜遅くに送るかどうかは迷うところです。メールは相手の都合で読めるものなので、夜に送ること自体が失礼に当たるとは限りません。ただ、深夜の送信が気になる場合は、送信予約で翌朝8〜9時に届くようにする方法があります。

金曜日の夕方の商談は、月曜の朝に届くと週末を挟んで3日空きます。金曜のうちに送るか、送信予約で月曜の始業時に届けるかを決めておきます。どちらの場合も、本文で「週明けに資料をお送りします」のように、次の動きの日付を書いておくと間が空いても話が続きます。

送り忘れたとき

気づいたのが2〜3日後でも、送らないよりは送ったほうがよい場面がほとんどです。冒頭に「ご連絡が遅くなり、失礼いたしました」と一文入れ、振り返りと次の予定はいつもどおりに書きます。遅れたことを長く詫びるより、中身をきちんと書くほうが、遅れを取り戻せます。

すでに相手から先にお礼のメールが届いている場合は、それへの返信として送ります。送る時間が決まったら、次は中身の組み立てです。

件名と本文の組み立て

お礼メールは、件名、名乗り、お礼、振り返り、次の打ち合わせ、署名の6つの部品でできています。部品の順番を決めておけば、毎回ゼロから考える必要はありません。

件名は「何の・誰からの」お礼か

件名は、受信箱の一覧で何のメールか分かるように書きます。相手は1日に何十通ものメールを受け取っています。調査では、1日の平均受信数は46.49通でした。[1]

  • 本日のお打ち合わせのお礼(株式会社〇〇・山田)
  • 10月10日のご面談のお礼と次回のご相談(〇〇事務所・山田)
  • 本日のご相談のお礼と、お約束した資料の送付

「お礼」だけでなく、資料や次回日程など、このメールで相手に頼むことがあれば件名に入れます。「ありがとうございました」だけの件名だと、急ぎでないメールとして後回しにされることがあります。

本文の6つの部品

部品書くこと長さの目安
宛名会社名・部署・氏名(個人のお客様は氏名だけ)1〜3行
名乗り会社名と自分の名前1行
お礼時間をもらったことへのお礼と、印象に残った話を一つ2〜3行
振り返り決まったこと、宿題、期限表か箇条書き
次の打ち合わせ目的、所要時間、候補日か予約リンク3〜5行
署名会社名、氏名、電話、メール4〜6行

お礼の部分に、商談で相手が話したことを一つ引くと、定型文に見えなくなります。「〇〇の件で、現場の方が手作業で集計されているとうかがい、課題の大きさがよく分かりました」のような一文です。相手の言葉を一つ入れるだけで、そのメールはその相手にしか送れない一通になります。

振り返りは3列の表で書く

商談の内容を文章で長く書くと、相手は読み飛ばします。決まったことと、それぞれの宿題を「決まったこと・担当・期限」の3列に分けて書けば、短くても抜けがなくなります。メールの本文では表が崩れることがあるので、行頭に記号を付けた箇条書きにします。

振り返りの書き方の例

本日決まったことと、それぞれの担当を下記にまとめました。
■決まったこと
・対象は、まず営業部の5名で試す
・費用は年払いの見積もりでお出しする
■宿題
・当社:見積書と導入の手順書を送る(10月14日まで)
・貴社:現在の集計表の見本を共有いただく(10月17日まで)
認識が違うところがあれば、お知らせください。

最後の「認識が違うところがあれば、お知らせください」は大事な一文です。ずれがあれば、次の打ち合わせの前に見つかります。商談で出た質問にその場で答えられなかったものは、ここに答えを書くか、いつまでに答えるかを書きます。不快なメールの1位が「質問に答えていない」だったことを思い出してください。

宛先とCC、表示名

宛先は、商談の中心だった人にします。同席した人が複数いる場合は、全員を宛先に並べるか、決裁に関わる人をCCに入れます。商談に出ていない上司をいきなりCCに入れるのは、相手の社内の事情が分からないうちは避けたほうが無難です。

差出人の表示名は「山田太郎(株式会社〇〇)」のように、会社名が分かる形にしておきます。受信箱の一覧で名前しか見えないと、誰からのメールか分からず、開くのが後回しになります。組み立てが決まったら、次は敬語と言い回しです。

敬語と言い回し

お礼メールで迷うのは、敬語の重ね方です。丁寧にしようとして言葉を重ねるほど、読みにくく、よそよそしい文になります。ここでは「させていただく」の使いどころと、避けたい言い回しを見ます。

「させていただく」を使う場面

文化審議会が2007年にまとめた『敬語の指針』は、「(さ)せていただく」は基本的に、自分が行うことを相手の許可を受けて行い、そのことで恩恵を受ける場合に使う、としています。この2つの条件をどの程度満たすかで、適切な場合と、あまり適切とは言えない場合がある、という説明です。[2]

お礼メールでよく使う言い方を、この2つの条件で分けてみます。

言い方許可・恩恵置き換えの例
資料を送らせていただく相手の許可は要らない資料をお送りします
ご提案させていただく相手の許可は要らないご提案いたします
次回、御社に伺わせていただく相手の許可を得て伺うそのままでよい(伺います、でも可)
本日のお話を社内で共有させていただく相手の許可を得る意味があるそのままでよい

一通の中で「させていただく」が3回、4回と続くと、文が長くなり、何をするのかが見えにくくなります。許可を求めているのでなければ「〜いたします」「〜します」で足ります。

避けたい言い回し

  • 取り急ぎ:「とりあえず」の意味に読めるため、時間を割いてくれた相手へのお礼には向きません
  • ご査収のほど:資料を添付したときの決まり文句ですが、お礼メールでは「ご確認ください」で十分です
  • 大変勉強になりました:目上の相手からの話を受けて使うことはできますが、お客様との商談で多用すると、話を聞いただけで終わった印象になります
  • 何卒よろしくお願い申し上げますを毎段落で繰り返す:結びに一度あれば十分です

どれも誤りではありませんが、重ねるほど文が長くなります。調査で「慇懃無礼なほど丁寧すぎる」文が、AIの書いたメールを見抜く手がかりの2位(45.52%)に挙がっていたことも覚えておくとよいでしょう。[1]

定型文に見せない一文

例文を下敷きにしても構いません。ただ、そのまま送ると、相手は同じ文面を別の会社からも受け取っているかもしれません。商談の中で相手が使った言葉を、一つだけ本文に引きます。「月末の締めの3日間が一番つらい」と言われたなら、そのまま書きます。

もう一つは、商談の中で自分が言いそびれたことを一文足すことです。「お話の中でうかがった〇〇の件ですが、別の会社さまでは△△の順で進めたところ、準備が1週間短くなりました」。お礼メールが、商談の続きになります。ここからは状況ごとの例文です。

会社の担当者に送る例文

会社の担当者に送るお礼メールは、宛名と名乗りの形がほぼ決まっています。違いが出るのは、振り返りと次の打ち合わせの部分です。〇〇の部分は、商談の中身に置き換えてください。

初回の商談の後

件名

本日のお打ち合わせのお礼と次回のご相談(株式会社〇〇・山田)

本文

株式会社△△
営業企画部 〇〇様

株式会社〇〇の山田です。
本日は貴重なお時間をありがとうございました。

月末の締めの3日間に、集計を手作業で回されているとうかがいました。最初に手を入れるならそこだという点は、私も同じ考えです。

本日決まったことと宿題を、下記にまとめます。
・まずは営業部の5名で試す
・当社:見積もりと導入の手順を10月14日までにお送りする
・貴社:現在の集計表の見本をご共有いただく

次回は、見積もりと進め方をご説明する30分のお打ち合わせをお願いできればと思います。
10月15日(水)以降で、下記からご都合のよい日時をお選びください。
〔予約ページのURL〕

認識が違うところがあれば、お知らせください。
引き続きよろしくお願いいたします。

この例文では、次回の日程を予約ページで選んでもらっています。候補日を書く形にしたい場合は、「10月15日(水)14:00〜17:00、16日(木)10:00〜12:00のうち、ご都合のよい時間をお知らせください」のように、時間帯の幅で2〜3件書きます。どちらを選ぶかは、後の章で使い分けを整理します。

資料を送るとき

本日は、ありがとうございました。
お話の中でお約束した事例の資料を、添付いたします。

・〇〇社の導入事例(PDF、4ページ)
 とくに3ページ目の、締め日の作業時間の比較が、本日のお話に近い内容です。

ご覧いただいて分からない点があれば、次回のお打ち合わせでご説明します。

添付するだけでなく、どこを見てほしいかを一行で書きます。資料を全部読む時間がない相手でも、要点だけは伝わります。ファイルが重い場合は、ダウンロードの期限があるサービスを使うときに期限も書いておきます。

オンライン商談の後

オンライン商談では、画面共有で見せた資料や、チャットに貼ったリンクが、終了とともに相手の手元から消えることがあります。お礼メールに当日見せた資料と、貼ったリンクをまとめて載せます。

本日はオンラインでのお打ち合わせ、ありがとうございました。
画面でお見せした資料と、チャットでお送りしたリンクを下記にまとめます。
・ご説明に使った資料(PDF):添付
・料金表のページ:〔URL〕

途中で音声が途切れた部分がありましたので、念のため要点を書き添えます。
・〇〇

来社していただいたとき、訪問したとき

相手がこちらの事務所に来てくれた場合は、移動の時間を使ってもらったことへのお礼を一言入れます。こちらが訪問した場合は、場所や時間を用意してもらったことへのお礼です。

本日は、遠方から弊社までお越しいただき、ありがとうございました。
実際の画面を一緒にご覧いただけたことで、導入後の流れを具体的にお話しできました。

次回は、私どもが貴社に伺い、現場の方にもご説明できればと思います。
ご都合のよい日時を、下記からお選びください。
〔予約ページのURL〕

次回の場所が自社か相手先かで、所要時間と移動を含めた候補の出し方が変わります。訪問する場合は、移動時間を含めて前後に余裕のある枠だけを出します。結果が出たときと、個人のお客様に送る例文に進みます。

結果が出たとき、個人のお客様に送る例文

契約が決まったとき、保留や見送りになったとき、そして個人のお客様に送るときは、それぞれ次の打ち合わせの意味が変わります。契約後なら始めるための打ち合わせ、保留なら次に話す時期、個人のお客様なら申し込みの面談です。

契約が決まったとき

このたびはご契約いただき、ありがとうございました。
これから使い始めるまでの流れを、下記にまとめます。
1. 10月20日(月)までに、アカウントの準備をして、ご案内のメールをお送りします
2. 初期設定の打ち合わせ(60分)で、画面を見ながら一緒に設定します
3. 11月1日から、営業部の5名で使い始めていただきます

2の打ち合わせの日時を、下記からお選びください。
〔予約ページのURL〕

契約のお礼は、喜びを伝えるだけで終わりがちです。使い始めるまでの手順と日付を書くと、相手の社内でも準備が進めやすくなります。

保留・見送りになったとき

保留や見送りのお礼メールは、押しつけにならないことが一番です。次に連絡する時期を、相手に決めてもらう形にします。

本日は、お話を聞く時間をつくってくださり、ありがとうございました。
今期は予算の都合で見送り、来期の計画に合わせて改めて検討されるとうかがいました。

来期の計画を立てられる時期が近づきましたら、改めてご連絡してもよろしいでしょうか。
ご都合のよい時期があれば、お知らせください。

見送りの理由が分かった場合は、自分の記録に残しておきます。同じ理由で見送りが続くなら、提案の中身を見直す材料になります。

個人のお客様の初回相談の後

コーチや講師、士業、フリーランスの初回相談では、相手は会社の担当者ではなく、自分のお金で申し込むかを決める本人です。会社向けの形式ばった文面よりも、相談で本人が話したことと、次に会うと何が進むかを短く書きます。

件名

本日のご相談のお礼と、次回のご案内(山田)

本文

〇〇様

本日はご相談の時間をとっていただき、ありがとうございました。
「半年後には、自分で週2回の配信を続けられるようになりたい」というお話が印象に残っています。

本日お伝えしたことを、3つにまとめます。
・まずは週1回、30分の配信から始める
・次回までに、話したいテーマを5つ書き出していただく
・2回目の面談で、最初の1か月の計画を一緒に作る

続けて相談したいと思われたら、下記から2回目の面談の日時をお選びください。料金は1回60分で〇〇円、予約の時にお支払いいただけます。
〔予約ページのURL〕

もちろん、今回だけで十分という場合も、お返事は要りません。

最後の一文があると、相手は断りの返信を書く負担から解放されます。申し込むかどうかを決めるのは本人なので、料金とお支払いの方法は本文に書いておきます。どの例文にも残る問題が、次の日程の決め方です。

次の打ち合わせの決め方:候補日か、予約リンクか

次の打ち合わせの日程は、候補日を2〜3件書く方法と、予約リンクを送って選んでもらう方法のどちらかで決めます。どちらが正しいということはなく、相手との関係と、日程の決まりやすさで使い分けます。

候補日を書くときの注意

候補日を書くときは、点ではなく時間帯の幅で書きます。「15日(水)14:00」ではなく「15日(水)14:00〜17:00のうち30分」と書くと、相手は自分の予定に重ねて選べます。候補が合わなかったときに、もう一往復が要らないよう「上記で合わない場合は、ご都合のよい時間を2〜3件お知らせください」と添えます。

書いた候補は、相手の返事が来るまで自分の予定表で押さえておきます。押さえずにいると、返事が来た時点でその時間がふさがっていて、もう一度候補を出し直すことになります。候補日の出し方の文面は、日程調整メールの例文の記事でも詳しく扱っています。

予約リンクは、相手が自分の都合で空いている枠から選べるため、往復がいりません。一方で、リンクだけを貼ったメールは、「あとは自分で入れておいて」と言われたように受け取る人もいます。リンクを送るときは、次の3つを本文に書きます。

  • 次の打ち合わせの目的と所要時間(「見積もりのご説明、30分」)
  • いつ以降の枠を出しているか(「15日以降」)
  • リンクの枠が合わない場合の連絡の仕方

リンクの先に出す枠も、相手に合わせて選びます。朝の早い時間しか出ていないリンクは、相手に負担をかけます。相手の勤務時間の中で、こちらが確実に出られる枠だけを出しておきます。

失礼と感じる人、便利と感じる人

予約リンクをどう受け取るかは、人によってはっきり分かれます。

  • テレアポ代行の会社を経営する河合尊さんは、Xで「相手から日程調整ツールをポンと送られてきても、別に失礼と思わない。」と書いています。[3]
  • エンジニアで会社の代表を務める紫竹佑騎さんも、「予約スケジュールをURLで送るタイプの日程調整で失礼な仕草ってどんなの?普通に便利ではって思うんだけど。。」と書いています。[4]
  • ミドル・ハイエンド層向けのエージェント事業を営む会社の代表、松岡良次さんは、「私の場合は日程調整ツールをくれない方が失礼だと感じる」としつつ、自分が日時を提案する立場のときは「日程調整ツールに加えて日時を手打ちして提出することが多い。」と書いています。[5]
  • セールスとマーケティングの支援をする一人社長のみおさんは、「日程調整ツールってなんだか失礼ですよね。私も好きじゃないです。ブッチされがちだし。」と書いています。[6]
  • IT企業や不動産会社で広報を務めるYukari Tajiriさんは、「日程調整ツールを送るだけのコミュニケーションだと失礼な印象を与えてしまう人がいる」と書き、言葉を添えるだけで印象が変わるとしています。[7]

便利と感じる人も、失礼と感じる人も、問題にしているのはリンクそのものより、リンクだけを送る態度です。松岡さんのように、リンクと候補日を両方書く方法なら、どちらの受け取り方の人にも対応できます。

使い分けの表

相手と場面向いている方法添える一文
初めての商談の後で、相手が目上・役職者候補日を2〜3件。リンクは「こちらからも選べます」と補助にご都合のよい時間をお知らせください
2回目以降で、相手もリンクに慣れている予約リンク見積もりのご説明、30分です
相手側の参加者が複数いる予約リンクか、日程を投票で集める方法ご出席の方の空いている時間をお選びください
個人のお客様の初回相談の後予約リンク(支払いも一緒に)続けたいと思われたら、お選びください
保留・見送りどちらも送らないご都合のよい時期をお知らせください

相手側の参加者が複数いる打ち合わせでは、1人ずつ候補を聞くとそれだけで1週間かかることがあります。複数人の予定の合わせ方を詳しく知りたい場合は、複数の参加者の予定を合わせる方法をまとめた記事が参考になります。日程を送ったあとに、返信が来ないときはどうすればよいでしょうか。

送ったあとにすること

お礼メールは送って終わりではありません。返信が来ないとき、こちらの宿題があるとき、やり取りを残しておくときの3つで、次の打ち合わせまでの流れが決まります。

返信がないとき

候補日や予約リンクを送って3営業日たっても返事がない場合は、短い確認のメールを送ります。責める調子にならないよう、相手が忙しいことを前提に書きます。

先日お送りした次回のお打ち合わせの件で、念のためご連絡しました。
お忙しいところ恐縮ですが、ご都合のよい日時を下記からお選びいただけますと助かります。
〔予約ページのURL〕
来週は難しいようでしたら、ご都合のよい時期だけでもお知らせください。

2回目の確認でも返事がない場合は、それ以上は追わず、次に連絡する時期を自分の予定に入れておきます。追いかける回数を決めておくと、相手にも自分にも負担が残りません。

宿題の期限を守る

振り返りに書いた自分の宿題は、書いた期限より前に送ります。見積もりを14日までと書いたなら、13日に送るくらいの気持ちで進めます。お礼メールで約束した期限を守ることが、次の打ち合わせでの信頼になります。期限に間に合わないと分かった時点で、いつ送れるかを先に連絡します。

やり取りを記録に残す

商談の内容、送ったお礼メール、相手の返事、次の打ち合わせの日時を、顧客ごとに一か所にまとめておきます。担当が変わったときや、半年後に保留の相手へ連絡するときに、前回何を話したかがすぐに分かるからです。商談の前に聞いておくことの整理は、BANTの聞き方の記事も参考になります。お礼メールの下書きをAIに任せる場合の注意点も見ておきます。

AIで下書きするとき

メールの下書きに生成AIを使う人は増えています。調査では、メールの作成や返信に生成AIを使うことがある人は63.96%でした。[1]使い方次第で、時間の節約にも、評価を下げる原因にもなります。

AIで書いたメールは気づかれるか

同じ調査では、相手から届いたメールで「これはAIが書いたな」と気づくことがある人が44.86%いました。見破る手がかりは、「本人のキャラや立場に合わない言い回し」(48.28%)と「慇懃無礼なほど丁寧すぎる」(45.52%)です。[1]

いっぽうで、AIを使ってメールを書くこと自体を「手抜き・不誠実」と感じる人は3.94%にとどまり、使っている人の97.34%は、修正するか参考にして自分で書いてから送っています。[1]問題になるのはAIを使うことではなく、自分の言葉に直さずに送ることです。

下書きを頼む文章と、確認すること

AIに下書きを頼むときは、商談の中身を自分でまとめてから渡します。中身まで考えさせると、商談にない話が入ることがあります。下の文章の〔 〕を埋めて使います。

次の内容で、商談のお礼メールの下書きを作ってください。
・宛先:〔会社名・部署・氏名〕
・差出人:〔会社名・自分の氏名〕
・商談で相手が話した課題(相手の言葉のまま):〔 〕
・決まったこと:〔 〕
・こちらの宿題と期限:〔 〕
・相手の宿題と期限:〔 〕
・次の打ち合わせの目的と所要時間:〔 〕
・次の日程の決め方:〔候補日2〜3件/予約リンク〕
条件:全体で400字以内。「させていただく」は使わない。決まったことと宿題は箇条書き。商談で話していない内容は加えない。

できあがった下書きは、送る前に次の3点を確かめます。

  • 商談で話していない約束や数字が入っていないか
  • 自分がふだん使わない言い回しになっていないか
  • 相手の名前、会社名、日付、金額が正しいか

相手の会社名や個人の情報をAIに入力してよいかは、会社の決まりに従ってください。個人のお客様の相談内容のように、扱いに注意が要る情報は入力せず、自分で書きます。次は、次の打ち合わせを予約リンクで受ける場合の仕組みです。

次の打ち合わせを予約リンクで受ける

予約リンクを使う場合、リンクの先の予約ページが相手にとって選びやすく、こちらの予定と重ならないことが前提です。どんな仕組みが必要かを整理し、ツールの一例を紹介します。

リンクに必要なこと

  • こちらの予定表と連動して、予定のある時間は出さない
  • 打ち合わせの目的と所要時間、オンラインか対面かが、ページに書いてある
  • オンラインの場合、会議のURLが予約と同時に発行され、確認メールで届く
  • 前日にリマインドのメールが届き、日程の変更やキャンセルも相手が自分でできる
  • 相談が有料なら、その料金も予約の時点で受け取れる

SailLab(セイルラボ)

以下では、こうした予約リンクを作れるツールの一例として、SailLab を取り上げます。

商談のお礼メールから開く、2回目のお打ち合わせ(30分・オンライン)の予約ページで日時を選ぶ画面

SailLab は、予約ページ・カレンダー連携・Web会議のURL発行・リマインドメールを1つにまとめた国産の予約システムです。

  • 打ち合わせの種類ごとに予約ページを作り、所要時間や受け付ける時間帯を決めておけます。GoogleカレンダーやMicrosoftのカレンダーと連携し、予定のある時間は予約を受けません
  • Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsの会議URLが予約ごとに発行され、確認メールで相手に届きます
  • リマインドや打ち合わせ後のお礼のメールを、時間を決めて自動で送れます。日程の変更とキャンセルのリンクもメールに入ります
  • 有料の相談なら、予約したその場でカードで料金を払ってもらえます。相手側の参加者が複数いる場合は、候補日を投票で集めることもできます

営業での使い方は営業チーム向けのページで紹介しています。カード決済にはStripeの手数料3.6%がかかり、SailLab の手数料はプランによって0%または3%です。料金は料金ページで確認できます。

できないこと

できないことも書いておきます。お礼メールそのものを書いたり、商談の内容を記録したりする機能はありません。お礼メールは自分のメールソフトから送り、本文に予約ページのURLを貼る使い方になります。

通知はメールだけで、LINEには対応していません。相手側の参加者を一つの予約に何人も追加することはできないため、複数人の打ち合わせは、日程を投票で集める形になります。最後に、送る前の確認の項目をまとめます。

送る前に確かめる10項目

お礼メールを送る前に、次の10項目を上から確かめます。全部で1分もかかりませんが、ここで見つかる誤りは、相手が指摘してくれない種類のものです。

#確かめること
1商談の当日中か、翌日の午前に届くか
2件名に「何の」「誰からの」お礼か、頼みごとがあるかが入っているか
3相手の会社名・部署・氏名が正しいか
4相手が話した言葉を一つ入れたか
5決まったこと・宿題・期限が書いてあるか
6商談で答えられなかった質問への答えか、答える時期を書いたか
7次の打ち合わせの目的・所要時間・決め方が書いてあるか
8「させていただく」「取り急ぎ」が重なっていないか
9添付ファイルとURLが開けるか
10宛先とCCが合っているか

10項目のうち、7が抜けているお礼メールは、もう一通の日程調整のメールを生みます。商談のその日に、次の打ち合わせまで決めておくことが、お礼メールのいちばんの仕事です。次の打ち合わせの予約ページを作ってみる場合は、無料アカウントから作成できます。クレジットカード登録は不要です。

参考資料

  1. 一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2026」調査期間2026年4月1日〜30日、仕事でメールを使う1,293人(2026年10月10日確認)
  2. 文化審議会答申「敬語の指針」2007年2月2日、【18】「させていただく」の使い方の問題、40ページ(2026年10月10日確認)
  3. 河合 尊(@kawai_tellapo)Xの投稿、2026年8月28日
  4. 紫竹佑騎(@79yuuki)Xの投稿、2026年10月9日
  5. 松岡良次(@r_matsuoka0919)Xの投稿、2026年9月11日
  6. みお(@2ndlife_mom)Xの投稿、2026年8月26日
  7. Yukari Tajiri(@yukari_tajiri)Xの投稿、2025年2月18日
田口 奈津子

田口 奈津子 / SailLab 編集部

SailLab 編集部で、予約受付・事前決済・無断キャンセル対策や、教室とレッスンの運営など、対面とオンラインでサービスを提供する事業者向けの記事を担当しています。

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