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心理カウンセラーの副業は始められる。先に決めるのは本業中の連絡

17分で読める 田口 奈津子 田口 奈津子 / SailLab 編集部
心理カウンセラーの副業は始められる。先に決めるのは本業中の連絡

平日の午後2時、会議中にスマートフォンが光ります。先週セッションをした相談者からのメッセージで、「昨日からずっとつらいです」と書いてあります。返信できるのは、早くても夜の8時です。副業でカウンセリングをする人が最初に考えておくべきなのは、この数時間のことです。

この記事は、会社に勤めながら、夜や週末に有料のカウンセリングを始めたい人に向けたものです。副業カウンセリングがいまいくらで売られ、手元にいくら残るのかを実際の出品で数え、本業中に連絡が取れない時間の伝え方、危ないときのつなぎ先、引き受けない相談、時間の組み方、予約制での受け方までを、厚生労働省の資料で確かめながら進めます。治療や見立ての方法には触れません。

この記事の結論

心理カウンセラーの副業は、本業中に連絡が取れない時間をどう伝え、危ないときにどこへつなぐかを先に決めてから始めます。ココナラの心理カウンセリング119件のうち38件は1分ごとの電話相談で、中央値の1分160円では手元に残るのは66円、1時間で3,960円です。予約制の60分にすれば、時間と手取りを自分で決められます。

副業カウンセリングの値段と手取り

副業のカウンセリングがいくらで売られているかを知るために、2026年10月21日にココナラで「心理カウンセリング」と検索し、おすすめ順の上位120件(重複を除くと119件)を数えました。[1]上位に多いのは、1分ごとに料金がかかる電話相談でした。その手取りと、予約制のセッションとの違いを見ます。

119件中38件は、1分ごとの電話相談

119件のうち38件が、1分あたりの料金で売られている電話相談でした。料金は1分100円から300円で、中央値は1分160円です。60分話せば9,600円になります。残りは1件いくらで売る出品で、チャットやメッセージでのやりとりを内容にしたものが目立ちました。

電話相談は「待機中」の表示を出しておき、相談したい人がその場で電話をかけてくる形が中心です。すぐに話を聞いてもらいたい人にとっては使いやすい形で、上位に多いのはそのためでしょう。

1分160円で、手元に残るのは66円

ココナラの電話相談では、相談料1分160円の場合、出品者の売上は1分66円です(課税事業者登録をしていない場合)。相談する人は、電話なら1分180円、アプリなら1分160円を払います。[2]出品者の売上は、相談する人がどちらでかけても変わりません。

受け方相談する人が払う額(60分)手元に残る額(60分)
ココナラの電話相談(1分160円)9,600円〜10,800円3,960円
自分の予約ページで60分9,600円(カード決済3.6%)9,600円9,254円

同じ60分でも、手元に残る額は2倍以上違います。ココナラには見つけてもらえる利点があり、その分の対価と考えることもできます。ただ、ココナラは次回以降の取引を外部で行うように誘導する行為を禁止行為に挙げているため、そこで出会った相談者を自分の予約に移すことはできません。[3]手数料の仕組みはココナラの手数料を計算した記事にまとめています。

待機型と予約型

電話相談のように、空いている時間に待機して受ける形を「待機型」、日時を先に決めて受ける形を「予約型」と呼ぶことにします。副業では、この違いがそのまま本業との両立の違いになります。

観点待機型(電話相談など)予約型(60分のセッション)
相談が来る時間待機を出している間ならいつでも自分が開けた枠だけ
準備できない前回の記録を読んでから臨める
相談者との関係1回きりが多い続けて話を聞ける
手取り(60分の目安)3,960円(中央値の料金で)値段から決済手数料を引いた額

待機型は、空き時間を少しずつ使えるのが利点です。一方で、深刻な相談が突然来たときに、準備もなく受けることになります。

雇われる形:学校や企業の相談

待機型と予約型のほかに、学校や企業に雇われて相談を受ける形もあります。公立学校のスクールカウンセラーは、文部科学省の事業の実施要領で、公認心理師、臨床心理士、精神科医などから選考するとされ、都道府県や指定都市が会計年度任用職員として任用します。[4]資格がなければ応募できず、勤務も平日の学校の時間帯が中心です。

企業の相談窓口や、電話相談の運営会社に非常勤で雇われる形もあります。雇われる形の副業は、本業と副業の労働時間が通算され、届出で週の勤務時間を伝える必要があります。くわしくは雇われる副業と業務委託の違いを整理した記事で整理しています。なお、SNSなどで見かける「資格不要、在宅で悩みを聞くだけ」という募集は、報酬や業務内容、運営元を必ず確かめてから応募します。

どの形を選んでも共通するのは、本業の時間には連絡が取れない、ということです。それを先に決めておきます。

先に決める、本業中の連絡

副業のカウンセラーは、平日の日中のほとんどを本業に使います。連絡が取れない時間があること自体は問題ではありません。問題になるのは、それを相談者が知らないまま、いちばんつらいときに返事を待つことです。

返信できる時間を書いておく

予約ページと、予約の確認メールに、メッセージに返信できる時間を書いておきます。「平日は20時から22時、土曜は日中。それ以外の時間は返信できません」のように、曜日と時刻まで書くと誤解がありません。

予約ページにそのまま載せられる文の例です。

【ご連絡について】
メッセージへの返信は、平日20時〜22時、土曜10時〜17時に行います。
それ以外の時間は返信できません。
返信を待てないほどつらいときは、下の相談窓口にご連絡ください。
命に関わる危険があるときは、119番または110番に連絡してください。

セッションとセッションの間のメッセージを、どこまで受けるかも決めます。日程の変更や事務的な連絡だけにするのか、短い報告も受けるのか。無制限に受けると、本業中に気になって手が止まり、相談者にとっても返事の来ない時間がつらいものになります。

危ないときの案内を、先に用意する

返信できない時間に、相談者がひどく追い詰められることもありえます。そのときに頼れる窓口を、予約ページと確認メールにあらかじめ載せておきます。厚生労働省の「まもろうよ こころ」は、電話やSNSで相談できる窓口をまとめています。[5]

窓口電話番号受付
#いのちSOS0120-061-338毎日24時間
よりそいホットライン0120-279-33824時間
いのちの電話0120-783-556毎日16時〜21時
こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556都道府県により異なる

受付時間は変わることがあるため、載せる前に「まもろうよ こころ」で確かめ、半年に一度は見直します。命に関わる危険が差し迫っているときは、119番や110番に連絡するよう書き添えておきます。

つなぐことも、仕事のうち

厚生労働省は、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聴いて、必要な支援につなげ、見守る人を「ゲートキーパー」と呼び、その役割を気づき・声かけ、傾聴、つなぎ、見守りの4つにまとめています。つなぎは、早めに専門家に相談するように促すことです。[6]

カウンセラーは、ゲートキーパーよりも深く話を聴く立場にあります。それでも、自分ひとりで抱えきれない相談を、医療機関や公的な窓口に早めにつなぐことは、見捨てることではありません。副業で使える時間が限られているからこそ、つなぐ判断を早めにしておくことが、相談者を守ることになります。

引き受けない相談を決めておく

副業の時間の中では、受けきれない相談があります。たとえば、死にたい気持ちが強く続いている、自分や他人を傷つけるおそれがある、医療機関で治療中で主治医の考えがわからない、といった場合です。こうした相談は、初回の前か初回の中で、医療機関や公的な窓口を案内します。

予約ページには、「この相談室は医療機関ではありません。治療中の方は主治医にご相談のうえお申し込みください」のように、受けられる範囲を書いておきます。通院の有無を予約フォームで細かく聞かないことも含めて、線引きの考え方はカウンセラーの開業で確かめる線引きの記事で整理しています。

名乗り方、医療との線、秘密

連絡の決まりと並んで、始める前に確かめておきたいのが、何と名乗り、何をうたわないかです。副業でも、ここは本業のカウンセラーと同じ基準がかかります。

名乗れない名称

「心理カウンセラー」は誰でも名乗れる呼び方ですが、「公認心理師」「心理師」は、国家資格を持つ人だけが使える名称です。民間資格の名前を書くときは、どの団体の資格かを並べて書き、国家資格と取り違えられないようにします。名称のくわしい決まりは、先ほどの開業の記事にあります。

副業の場合は、本業の会社名や役職を、カウンセラーとしての肩書きに並べないことも大事です。本業の信用を借りているように見え、勤め先との関係でも問題になりえます。

病名を治すとは書かない

カウンセリングは、診断や治療ではありません。出品やホームページで、病名を挙げて「解消します」「克服できます」と書くと、医療と取り違えられるおそれがあります。扱うのは、悩みや生きづらさについて一緒に考えることだと書き、治療が必要に見えるときは医療機関を勧める、という立場を示しておきます。

体験談やお客様の声で効果をうたうことも避けます。本人の同意があっても、同じ悩みを持つ人に過度な期待を持たせることになります。

秘密の扱い

相談の内容は、副業でも外に出しません。事例を発信に使う、スーパービジョンで相談するといった場面での注意は、守秘の範囲と例外を整理した記事にまとめています。

副業ならではの注意は、本業との境目です。相談者が本業の取引先や同じ業界の人だとわかったら、続けてよいかを考え直します。本業で知った人の情報を、カウンセリングで使うこともしません。オンラインで受ける場合は、もう一つ確かめておくことがあります。

オンラインで受けるときの確認

オンラインのセッションでは、相談者がどこから参加しているかが見えません。毎回の始めに、いまいる場所と、周りに話を聞かれない状態かどうかを短く確かめます。家族がいる部屋や職場の休憩室では、話したいことを話せないからです。声を出しにくい場合はチャットを併用する、と決めておく方法もあります。

初回には、通信が切れたときにどうするかも決めておきます。5分待ってつながらなければ電話をかける、メッセージで連絡する、といった手順です。危険が心配な状況では、相談者のいる場所がわからないと助けを呼べないため、初回の申込みで、緊急時の連絡先を任意で書いてもらう方法もあります。聞く場合は、何のために使うのかを書き添えます。線引きが決まったら、値段と集め方に移ります。

値段と、最初の相談者の集め方

予約型で受けるなら、値段も受け方も自分で決めます。副業だからといって極端に安くすると、続けるほど苦しくなります。値段の決め方、オンラインと対面、最初の相談者の集め方を見ていきます。

値段の決め方

目安になるのは、先ほどの電話相談の中央値を60分にそろえた9,600円と、民間の相談室の料金です。料金を公開している相談室13か所を数えたインテーク面接の記事では、初回の料金の中央値は1万円でした。副業で始める場合も、この帯から大きく外れない値段にしておくと、あとで上げるときに無理がありません。

初回と2回目以降で時間と値段を分ける形もよく使われます。初回は話を聴いて続けるかどうかを一緒に決める時間なので、60分から90分をとり、2回目以降は50分にする、といった組み方です。無料の相談を何度も重ねないことも決めておきます。無料が続くと、有料に切り替えるきっかけを失います。

オンラインと対面

副業では、オンラインで受けるのが現実的です。移動の時間がかからず、平日の夜でも枠を開けやすくなります。相談者にとっても、通う手間がなく、知り合いに会う心配もありません。

対面で受ける場合は、レンタルスペースやカウンセリングルームの時間貸しを使うことになります。部屋代がかかるので、そのぶん値段に上乗せするか、オンラインと対面で値段を分けます。自宅を使うなら、住所を予約が確定した人にだけ伝える方法をとります。

最初の相談者の集め方

最初の相談者は、知人からの紹介と、自分の発信から来ることがほとんどです。発信では、何の悩みを一緒に考えるのか、どんな人に向いているのか、受けない相談は何かを、ひとつの場所にまとめて書きます。事例やお客様の声で効果をうたうのは避けます。

発信には、申し込める場所を1か所だけ載せます。DMで日程をやりとりし始めると、本業中に返事を求められ、先に決めた返信の時間が崩れます。申し込みの窓口が決まったら、値段を見直す時期も先に決めておきます。

値段を上げる時期

始めたばかりの頃に相場より安くするなら、いつ、いくらに上げるかを最初に書いておきます。「最初の5人まではこの値段」「開始から3か月はこの値段」のように、人数か期間で区切ると、上げるときに相談者へ説明しやすくなります。

続けている相談者の値段は、上げる1か月以上前に伝えます。新しく申し込む人から新しい値段にし、続けている人は一定期間もとの値段のままにする、という移り方もあります。値段を上げても予約が埋まり続けるなら、枠の数が適正かを見直す合図です。値段が決まったら、次は勤め先と時間の組み方です。

勤め先と、時間の組み方

副業でカウンセリングを続けられるかどうかは、1週間のうち、どこを確実に空けられるかで決まります。勤め先への届出を済ませ、枠と上限を決めます。

勤め先への届出

会社員の副業は、多くの会社で届出制か許可制です。自分でセッションを売る形も届出の対象になると考えておきます。届出で書いておきたいことや、確定申告と住民税の扱いは、コーチングを副業で始める記事で整理しています。カウンセリングでも同じです。

勤め先に産業カウンセラーや社内の相談窓口がある場合は、同僚から個人的に有料の相談を受けることは避けます。社内の相談体制と重なり、守秘の線引きも難しくなります。

週の枠と、1日の上限

平日の夜は20時以降に1枠、土曜は午前と午後に1枠ずつ、というように、毎週確実に空いている時間だけを予約の枠にします。カウンセリングは、終わったあとに記録を書き、気持ちを切り替える時間が要ります。平日の夜は1日1枠までにしておくと、翌日の本業に響きにくくなります。

前後に30分ずつの余白をとると、60分のセッションでも2時間を見ておくことになります。予約の仕組みに、前後の余白を自動で空ける設定があれば使います。

この組み方で、1か月にどのくらいになるかを数えてみます。火曜と木曜の20時に1枠ずつ、土曜に2枠を開けると、週4枠、月に約17枠です。キャンセルや本業の都合を見込んで、予約が入るのはその半分の月8回とします。

受け方(同じ月8時間)相談者が払う総額手元に残る額
予約制の60分9,600円を月8回76,800円74,032円
ココナラの電話相談1分160円を月480分76,800円〜86,400円31,680円

同じ8時間でも、手元に残る額は4万円以上違います。予約制の手取りは、カード決済の手数料3.6%を引いた額です。手取りが年間20万円を超えるあたりから確定申告の準備が要ります。予約制の60分9,600円なら、経費をほかに使わない場合で年22回目のセッションからです。月に2回より多く受けるなら、最初の月から売上の記録をつけておきます。

本業の繁忙期は、枠を閉じる

決算期や年度末など、本業が忙しくなる時期がわかっているなら、その期間は新しい予約の枠を閉じておきます。続けている相談者には、早めに日程を伝えます。

急な残業でセッションに間に合わないことが続くと、相談者との信頼が揺らぎます。開けた枠を守れる範囲だけ開ける、というのが副業の基本です。枠が決まったら、予約制で受ける仕組みを用意します。

予約制で受ける

予約制にすると、相談者は自分の都合のよい枠を選び、カウンセラーは準備してからセッションに臨めるようになります。必要なことを挙げ、ツールの一例を紹介します。

予約制に要るもの

  • 平日の夜と土曜のように、決めた時間帯だけに予約を受けられる
  • 本業の予定がある時間には、予約が入らない
  • セッションの前後に余白をとれ、当日の急な予約を締め切れる
  • 料金を予約のときに受け取れる
  • 予約ページや確認メールに、返信できる時間と相談窓口を書いておける

初回の前に送る案内

予約が入ったら、初回の前に案内を送ります。予約の確認メールに入れておけば、毎回書く手間はありません。入れておきたいのは次の5つです。

  1. 当日の流れと時間(初回は話を聴き、続けるかどうかを一緒に決めること)
  2. メッセージに返信できる曜日と時刻
  3. 危ないときの相談窓口
  4. キャンセルと日程変更の決まり(何時までなら無料か)
  5. 録音や記録の扱い、秘密を守れない例外があること

この5つを先に読んでもらうと、初回の最初の10分を説明に使わずに済みます。本業中に返事ができないことを、予約の時点で知ってもらえるのも大きな利点です。初回の進め方そのものは、インテーク面接の記事で整理しています。

SailLab(セイルラボ)

以下では、こうした予約制のカウンセリングを受けられるツールの一例として、SailLab を取り上げます。

心理カウンセラーのオンラインカウンセリング(60分)の予約ページで、平日の20時の枠を選んでいる画面。説明文に返信できる時間と相談窓口が書かれている

SailLab は、予約ページ・カレンダー連携・予約フォーム・リマインドメール・決済を1つにまとめた国産の予約システムです。

  • 受け付ける時間帯を「平日夜」「土曜」のように名前をつけて登録し、予約ページごとに使い分けられます。Googleカレンダーや Microsoft のカレンダーと連携すれば、本業の予定がある時間は予約を受けません
  • 前後のバッファ時間と、何時間前まで予約を受け付けるかを、予約ページごとに決められます
  • 予約ページの説明文と、確認やリマインドのメールの文面を自分で編集できるので、返信できる時間や相談窓口を書いておけます
  • 料金は予約のときにカードで受け取れ、Zoom、Google Meet、Microsoft Teams の会議URLが予約ごとに発行されます。メールには日時の変更とキャンセルのリンクが入ります

カウンセリングでの使い方はコーチ・カウンセラー向けのページで紹介しています。カード決済には Stripe の決済手数料3.6%がかかり、SailLab の手数料はプランによって0%または3%です。料金は料金ページで確認できます。

できないこと

できないことも書いておきます。待機中にかかってくる電話を受ける機能はありません。SailLab は日時を決めて受ける予約制のための仕組みで、相談者がその場で電話をかける待機型の相談には使えません。

セッションの記録やカルテを残す機能もなく、通知はメールだけでLINEやSMSには対応していません。毎週同じ時間をまとめて押さえる定期予約もできないため、続けて受ける相談は1回ずつ予約してもらいます。最後に、続けるための自分の守り方です。

続けるために、自分を守る

本業のあとに人の深い悩みを聴くのは、思った以上に消耗します。副業のカウンセラーほど、自分の状態に気を配る必要があります。3つのことを決めておきます。

相談できる相手を持つ

判断に迷う相談を受けたとき、話を聴いてもらえる経験者を持っておきます。定期的にスーパービジョンを受ける、同じように副業で活動する人と事例検討の場を持つ、といった形です。相談者の秘密を守ったうえで、自分の判断を確かめる場があると、つなぐ判断も早くなります。

ひとりで抱えると、相談者の悩みを本業の時間まで持ち込みがちです。話せる相手がいることは、本業を守ることにもつながります。

記録と端末を分ける

相談の記録やメッセージは、本業のパソコンや社用のスマートフォンで扱いません。副業用のメールアドレス、端末、保存先を分けておくと、本業中に通知を見てしまうことも減り、情報の取り違えも防げます。

通知は、返信できる時間帯だけ届くように設定しておきます。決めた時間の外でメッセージを開かないことが、相談者に伝えた約束を守ることにもなります。

疲れのサインを決めておく

眠りが浅くなる、相談者のことを本業中も考えてしまう、セッションの前に気が重くなる。こうしたサインが続いたら、新しい予約の枠を減らすと決めておきます。毎週日曜の夜のように、翌週の枠を見直す時間を決めておくと、減らす判断が遅れません。

枠を減らすことは、相談者を見捨てることではありません。続けている人には事情を伝えて日程を調整し、新しい人には別の相談先を案内します。最後に、始める前に確かめることを表にまとめます。

始める前の確認表

副業のカウンセリングは、最初の相談者を迎える前に、次の10項目を決めておくと崩れにくくなります。上の5つは相談者を守るため、下の5つは自分と本業を守るための項目です。

#決めておくこと
1メッセージに返信できる曜日と時刻を、予約ページと確認メールに書いた
2危ないときの相談窓口を載せ、受付時間を確かめた
3引き受けない相談と、そのときの案内先を決めた
4医療機関ではないこと、病名を治すとはうたわないことを確かめた
5名乗る資格の名前と団体名を、正確に書いた
6勤め先に副業の届出を出した
7週の枠と、平日の夜は1日1枠という上限を決めた
8本業の繁忙期に閉じる期間を決めた
9相談できる経験者か、事例検討の場を見つけた
10副業用の端末と保存先を分けた

1と2は、最初の相談者を迎える前に必ず済ませておきたい項目です。副業で続けて、いずれ相談室を開くことを考えるなら、開業の順番も先に読んでおくと、副業のうちに整えておけることがわかります。まずは、予約ページの説明文に返信できる時間と相談窓口を書くところから始めてみてください。予約ページは無料アカウントから作成できます。クレジットカード登録は不要です。

参考資料

  1. ココナラ「「心理カウンセリング」の検索結果」おすすめ順の上位120件を筆者が集計(1分あたりの料金で売られる電話相談38件、2026年10月21日閲覧)
  2. ココナラヘルプ「【電話】出品者の売上金と通話料について」(2026年10月21日確認)
  3. ココナラヘルプ「取引に関する禁止行為」(2026年10月21日確認)
  4. 文部科学省初等中等教育局児童生徒課「スクールカウンセラー等活用事業に関するQ&A」Q4(2026年10月21日確認)
  5. 厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談の窓口一覧(2026年10月21日確認)
  6. 厚生労働省「ゲートキーパーの推進について」参考資料4(2026年10月21日確認)
田口 奈津子

田口 奈津子 / SailLab 編集部

SailLab 編集部で、予約受付・事前決済・無断キャンセル対策や、教室とレッスンの運営など、対面とオンラインでサービスを提供する事業者向けの記事を担当しています。

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