3.6%、3.6%、3.6%+40円。Stripe、Square、PayPalでカード決済を受けたときの手数料です。1回5,000円のレッスンや相談なら、引かれるのは180〜220円で、どれを選んでも手取りの差は40円ほどしかありません。
手取りを大きく変えるのは、決済サービスの違いではなく、その相手をどこで見つけたかです。この記事では、決済サービス3社と、ココナラ・ストアカ・タイムチケット・MOSHの手数料を、各社の公式ページの料率で同じ5,000円に当てはめます。そのうえで、同じ相手と10回続けたときの差と、自分の料金で計算する式をまとめます。
この記事の結論
1回5,000円のレッスンや相談なら、Stripe・Square(リンク決済)は3.6%で手元に4,820円、PayPalは3.6%+40円で4,780円と、決済サービスの差は40円ほどです。差が大きいのは、ココナラ(22%、3,900円)やタイムチケット(27.5%、3,625円)などの出品型サービスで、相手を見つけてもらう代金にあたります。自分で見つけた相手は自分の決済で受けるのが、いちばん手元に残ります。
目次
レッスンや相談を1人で始めるときの手順は、個人・小規模チーム向けリソース集にまとめています。
決済サービスの手数料は、どれも3.6%前後
自分のページやメールで支払いを受けるとき、国内のカード決済の手数料は3社とも3.6%が基本です。PayPalだけ1件ごとに40円が加わります。5,000円の支払いを1件受けたときの金額は次のとおりです。
| 受け取り方 | 手数料 | 手元に残る額 |
|---|---|---|
| Stripe | 3.6%(180円) | 4,820円 |
| Square リンク決済 | 3.6%(180円) | 4,820円 |
| Square 請求書 | 3.75%(約188円) | 約4,812円 |
| PayPal | 3.6%+40円(220円) | 4,780円 |
| 銀行振込 | なし | 5,000円 |
出典は各社の料金ページです(Stripe 現地の支払い方法の料金体系、Square 料金、PayPal 手数料。いずれも2026年10月3日確認)。
セミナーのチケットを売るPeatixは4.9%+1枚99円で、チケット代が安いほど割合が上がります。詳しくはPeatixの手数料の記事で計算しています。
差が出るのは、決済のあとの入金です。Squareは振込手数料を負担し、みずほ銀行と三井住友銀行なら翌営業日、それ以外の金融機関は毎週金曜日に振り込みます。PayPalは、5万円未満を銀行口座に引き出すたびに250円かかります。5,000円の相談を1件ずつ引き出すと、手数料と合わせて470円になる計算です。
銀行振込は手数料がかかりませんが、入金の確認と、払われなかったときの連絡を自分でする必要があります。また、Stripeは返金しても最初の決済手数料を戻しません。キャンセルが多い仕事では、この180円も費用に入ります。
出品型サービスの手数料は、集客の代金
ココナラやストアカのように、サービスを出品して買い手を集めてもらう仕組みでは、手数料が一気に上がります。同じ5,000円で比べると次のとおりです。料率は税込に直しています。
| サービス | 手数料(税込) | 手元に残る額 |
|---|---|---|
| MOSH(カード決済) | 6.5%+99円 | 4,576円 |
| ストアカ(自分で集客・2回目以降) | 11% | 4,450円 |
| ストアカ(ストアカ経由・オンライン) | 33% | 3,350円 |
| ココナラ(通常サービス) | 22% | 3,900円 |
| ココナラ(ビデオチャット) | 27.5% | 3,625円 |
| タイムチケット | 27.5% | 3,625円 |
この差の正体が見えやすいのはストアカです。ストアカの料金ページは、自分のSNSやブログから申し込まれた場合を「自己集客手数料」10%、ストアカ内の検索や特集から申し込まれた場合を「ストアカ送客手数料」30%(対面講座は20%)と分け、各手数料には別途消費税がかかるとしています(出典: ストアカ 手数料について、2026年10月3日確認)。20ポイントの差は、生徒を連れてきてもらう代金です。
ココナラは通常サービスが22%、ビデオチャットサービスが27.5%で、有料オプションやおひねりにもかかります。購入者側も5.5%のサービス手数料を払います。詳しい計算はココナラの手数料の記事にまとめました。タイムチケットは5万円以下の部分に25%と消費税がかかり、2025年に料率が2回変わっています。経緯はタイムチケットの記事で確認できます。MOSHの6.5%+99円は集客の代金ではなく、決済と予約の仕組みの使用料です。プランごとの違いはMOSHの記事で扱っています。
同じ相手と10回続けると、差は5千円から1万2千円
出品型サービスの手数料は、1回目だけでなく、同じ相手との2回目以降にもかかります。例外はストアカで、2回目以降は集客の経路にかかわらず10%になります。たとえば、1回5,000円の相談を同じ人と10回続けた場合、手元に残る合計は次のとおりです。
| 受け取り方 | 10回の手取り | 自分の決済との差 |
|---|---|---|
| 自分の決済(Stripe・Square) | 48,200円 | ― |
| ストアカ(初回だけストアカ経由) | 43,400円 | 4,800円 |
| ココナラ(通常サービス) | 39,000円 | 9,200円 |
| タイムチケット | 36,250円 | 11,950円 |
ストアカは、初回3,350円と2回目以降4,450円×9回の合計です。ココナラとタイムチケットは、10回とも同じ料率で計算しています。1人の相手に払う集客の代金が、続けるほど積み上がるのが、出品型サービスのもう1つの顔です。
ただし、これは出品型サービスが割高だという意味ではありません。まだ相手が1人もいない時期に、検索や特集で見つけてもらえる価値は、1回1,100円より大きいことがあります。問題になるのは、自分で見つけた相手まで同じ手数料で受けてしまう場合です。
見つけた場所で、受け取り方を分ける
出品型サービスで出会った相手を、あとから自分の決済に移すのは慎重に考えてください。多くのサービスは、サービスの外での直接の取引を規約で制限しています。たとえばタイムチケットの利用規約には、会員同士がサービスの外で取引する、いわゆる中抜き行為を禁じる条項(第10条)があり、利用契約の終了後2年間まで適用されます。自分の場合にどこまで当てはまるかは、各サービスの規約と運営会社に確かめるのが確実です。
そのため、使い分けは「どこで見つけた相手か」で決まります。
- 出品型サービスで見つけた相手は、そのサービスの中で続ける。手数料は集客の代金として受け入れる
- 紹介、SNS、自分のサイトで見つけた相手は、最初から自分の決済で受ける。手数料は3.6%前後で済む
- ストアカで自分の生徒を集めるなら、自己集客の10%と、自分の決済の3.6%を比べる。ストアカの集客力が要らない相手なら、差の7%ほどが手元に残る
自分で見つけた相手を出品ページに案内すると、その相手の分も22〜27.5%を払い続けることになります。紹介やSNSから相手が来はじめたら、自分の受付先を1つ持っておくのが先です。
予約と支払いを同じページで受ける
自分の決済で受ける方法はいくつかあります。StripeやSquareの支払いリンクを送る、PayPalで請求する、銀行口座を伝える。どれも手数料は低く済みますが、日時の調整と支払いが別々になるため、「日程は決まったのに支払いがまだ」というやり取りが残ります。
予約と同時に支払いまで受けたいなら、次の点を確かめます。
- 空いている日時を相手が選び、その場でカード決済まで終わるか
- 入金先が自分のStripeアカウントか。手数料がどこで何%かかるか
- 支払いが終わらない予約の枠を、自動で解放するか
- カードを使わない相手のために、銀行振込でも受けられるか
以下では、この点を満たすツールの一例として、SailLab を取り上げます。
SailLab(セイルラボ)

SailLab は、予約ページ・カレンダー連携・事前決済を1つにまとめた国産の予約システムです。
- 相手が日時を選ぶと、その画面でカード決済まで完了する。入金先は自分のStripeアカウント
- 決済が終わるまで枠を一時的に確保し、終わらなければ自動で解放する
- 予約と同時の支払いのほか、後払いの請求書や、ミーティング後の請求も選べる
- ミーティング後の請求は銀行振込でも受けられ、その場合は決済手数料がかからない
カード決済には、Stripeの決済手数料3.6%がかかります。SailLab の手数料はプランによって0%または3%で、月額料金とあわせて料金ページで確認できます。出品型サービスの代わりではなく、自分で見つけた相手を受ける場所として向いたツールです。講師や相談の仕事での使い方は、コーチング・相談業向けのページで紹介しています。
自分の料金で計算する
この記事の数字は、どれも次の式で計算しています。自分の料金と、引き出しや振込の頻度を入れれば、手元に残る額が出ます。
手取り = 料金 ×(1 − 手数料率)− 1件ごとの固定額 − 引き出し手数料 ÷ まとめて引き出す件数
たとえばPayPalで5,000円の相談を月に8件受け、まとめて1回引き出すなら、1件あたりの手取りは 5,000 ×(1 − 0.036)− 40 − 250 ÷ 8 ≒ 4,749円 です。出品型サービスは手数料率が税込かどうかを確かめ、税抜の料率なら1.1を掛けてから計算します。
比べる前に確かめておくことは3つです。
- この相手は、どこで見つけたか。自分で見つけた相手を出品型サービスで受けていないか
- 同じ相手と何回続くか。続く仕事ほど、毎回かかる手数料の差が大きくなる
- 入金のたびにかかる費用はないか。引き出しや振込の手数料は、少額を何度も受ける仕事ほど効いてくる
出品型サービスから自分の受付に重心を移すときの考え方はフリーランスの日本語教師の記事、レッスンを回数券で売る場合は回数券アプリの記事で紹介しています。
自分で見つけた相手のための予約ページを作ってみる場合は、無料アカウントから作成できます。クレジットカード登録は不要です。
岡田 沙織 / SailLab 編集部
SailLab 編集部で、ひとりで事業を営む方や小さなチームに向けて、予約と日程調整のしくみづくりや、Googleカレンダー・Excelなど手元のツールの使い方とその限界について書いています。